ユダヤ人大富豪の教え/本田 健
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自己啓発本が流行って久しいですが、この本も読んでいる人に『勇気』と『知恵』を与える指南本という意味でそちらのジャンルになるのだと思います。 


ですが、ただやみくもにポジティブな思考回路を推奨しているわけではなく、そのストーリー構成がとても面白く、読後には心に何かを残してくれる本でした。

ストーリーは、著者が20歳の頃にアメリカで出会ったユダヤ人の大富豪が教えてくれた、『幸せなお金持ちになる』方法が書かれています。

ここでポイントなのは“幸せな”というところで、世の中にはお金は持っていても決して幸福感を感じていない人や、健康や自由、人間関係を代償として生きるお金持ちが少なくない中で、どうしたら人としての本来の幸せを財産と共に構築できるのか? ということが具体的に書かれています。

著者と老人との対話形式になっていて、読んでいるうちには静かな訓示を自分自身が受けているような気持ちにもなってきます。

登場人物の機知に富んだやり取りが面白くて、一気に読み終えてしまいます。

あなたなら『ニューヨークの大都会で電球を数日で1000個売ってきなさい』というノルマをどう解決するでしょうか...?ひらめき電球


ラストの頁には、老人であるユダヤ人資産家から著者に宛てた手紙が挿入されていて、読み終えると涙が滲んでしまいました。

『お金』というよりは、『愛』について教えられる本でしたクローバー