こんにちは。
神戸元町セレクトレモンの店主です。
先日は、閉店の記事をお読みいただき誠にありがとうございます。
想像以上にたくさんの方のお目にとめて頂き、大変感謝しております。
閉店宣言後、連日たくさんの方にご来店頂き、あたたかいお言葉や心配のお声がけを頂きました。
体調に関しましては本当に全然悪くないので、どうぞそんなにご心配なさらぬようお願いいたします。
私の方から言えることは、是非皆さん健康診断や人間ドッグ、女性の方は女性特有の検診など、時間がない、忙しいと言わず、是非足を運んでくださいね!
さて、タイトルの「お店をやるということ」についてなんですが、結局半年しか営業できなかった私から言えることなんて大してないのですが、営業中も忙しくさせて頂き、こうやって自分の言葉が伝えれる場所がなかったので、自分の備忘録程度に残したいと思います。(ブログ自体は今後消すかもしれないのですが)
まず、私は、物心ついた時からずっと、小さくてかわいい雑貨屋さんがやりたいと漠然と思っておりました。
元々は私はグラフィックデザイナー、後にWEBデザイナーなので、雑貨屋なんて全然関係のない仕事を20代前半からお店をOPENする2か月前までやっていました。
元々、あまり社会に溶け込めず(笑)、社会不適合者とまではいかないのですが、集団で仕事をするのが向いておらず、自分で何かをやりたいというのもあり、そしてハンドメイドも10年ほどやっていたので、そこから考え抜いたのが「雑貨屋経営」でした。
お店は2019年の夏くらいから本気で探し始め、ちょうど私生活の環境の変化もあり、心身ともに不安定だったのにも関わらず、いまセレクトレモンを営んでいる運命の物件と出会うのです。
引っ越したことある方や、お店をやっている方はわかるかもしれないのですが、いろいろな物件を回り、良いもの悪いもの全て見て、けどピンとくるものがなく、けどある時突然、自分と波長の合う物件を見つけた時「…ココだわ…!」ってなるんですよね。
私の場合、神風が吹いたような感覚でした。
ココしかない、そう思いました。
不動産屋さんも夏から一緒に探してくれて、理想を(半ば強制的に)共有し、共に同じ視線に立って探してくださって…そんな出会いも本当に運命だった、私はお店をやるべきだったんだと閉店を決めた今でも思っています。
この時、コロナのコの字もなかったんですよね。
会社を辞めたのが2019年2月です。
この頃にはもうコロナの影はチラチラしていて、ちょっとゆるめだった勤め先でもマスクは必須となっていました。
仕事を辞め、急ピッチで2か月でOPENを予定していました。
勿論、会社勤めしながらも、土日を使ったりして、壁の色を決めたり、大家さんと挨拶や看板の話をしたり、お金のことも務めながら色々解決していきました。
お店の床はわたしが自らサンプルを発注し、まだ家具もあまり揃っていない状況の時に何日もかけて、知識ゼロの状態からネットの知識とノリだけで頑張って貼りました。
この頃は、コロナもそんなに大きな問題になるとは思っておらず、3/23の夜に倒れた母も何の問題もなく大変元気でした。
まぁ、いわば、能天気にOPENに向けて、我武者羅に前に進んでいた頃ですかね。
まだ寒かったかな。
2月の半ばくらい。
前だけを向けてる時って本当にすごいんですよ。無敵状態っていうんですかね?
何もかもが楽しいんです。経営することに不安もあるけど、マイナスのことを考えるとそっちに引っ張られるので、常に前を、後戻りはできないぞ、進もう!という感じでした。
まぁ、10月には閉店を選択するんですけど、それも結局運命だったのだろうと思っています。
《床貼り前》
《床貼り後》
見てください、努力の結果です
この店を我が子のように思っていました。
しかし3月に母が倒れ、既に介護を必要としていた父の転院や、家族のドタバタでわたしがOPEN前3月後半に一気に滅入ってしまい、メンタルの方をやられ、周りの友人にも「コロナのこともあるし、別に4/1OPENに拘らなくてもいいんじゃない?」と言ってもらえましたが、ちょっと無理をして4/1にOPENすることになりました。
当時、ご来店いただいた皆様、この事情を知っていたのにも関わらずお店に商品を置いて下さった当時の作家様たちには頭が上がりません。感謝しております。
人生、沢山のしんどいことがありました。
本当にたくさんありました。
けど、この2020年、最後は自分の病気からの閉店という締めくくりでしたが、本当に本当につらいことが山ほど重なりました。
コロナは世界的にしんどいのですが、それもふまえ、ずっとずっと歯を食いしばり、難所を突破しクリアし、生き抜いておりました。
経営面でしんどいことは特になかったです。
「一人で」「経営をする」ことに関しては死ぬほど大変でした(笑)
何せド素人。経験が大事と思って飛び込みましたし、デザイナーしかやってこなかった人間ですから、経営に関しては赤ちゃんです。
沢山の方にご迷惑をおかけしたかもしれません。
それに関しては申し訳ございませんでした。
けれど私は、ご来店してくださるお客様、うちのお店はほぼ「委託販売」のお店でしたので、うちのお店に委託をしてくださっていた、全ての作家様に感謝をしております。
うちのお店を支えてくださりありがとうございました。
自分が描いていた未来より、早々にお店は終わってしまいますが、今回経験したすべてのことはこれからの人生絶対に役に立つと思っています。
本当にどうもありがとうございました。