うちの母は、もと看護師です。
と聞くと、周りの人は、さぞ病気に詳しく、いろいろな対処の方法も知っている、
とお思いになるでしょうが、
産婆の資格をとったあとは、
ずっと、産婦人科に勤務していましたので、
ほかの科のことは、解りません。
私もまた、看護師の娘として周りは見てますから、
なにかあると、皆、私を呼び出します。
母などは、地元の教会のすぐ近くの病院に勤めていましたから、
教会で誰かが倒れると、
救急車を呼ばずに、病院に電話がきます。
母は勤務中です。慈善事業をやっているわけではありません。
そして、学校でも、誰かが倒れると、
皆、私を呼んできたものです。
ストレス中の過呼吸の対処とか、
怪我をしたときの応急処置を頼まれます。
看護師は、夜勤手当もつくので、
高給取りですが、使っている暇がありません。
子供にしつけをする暇もないので、
どういうつてを使っていたのか分かりませんが、
お手伝いにきてくださる、「おおやまさん」、 というおばさまがきて、
私に、ベトベトになったフキンを洗うようにとか、
靴下のたたみ方などを教えてくれていました。
お米のとぎ方などは、見て覚えました。
母が、料理に足りない材料を買いにいっている間、
ひたすらお米をとぎ続け、
母が帰るときには、
とぎ過ぎで、お米が小さくなってる、
なんてこともあったようです。
さて、医療の現場ですが、
医者(ちなみに、ドクターと、一般には言われる)は、
学生生活が長い上に、金持ちの子供ですから、
医療に無関係なことでも、いろいろなことに詳しい。
「セレスティオ・メタセシス」を知ってるか、
きいてみたら?
と、母につついたら、
知っている、と。
(漫画を読み込んでいる。)
母が、私に楽器を習わすのに、どこがいいか聞くと、
あろうことか、音楽の英才教育をしているようなお教室を勧めてくる。
(小学生が、平気でドップラーを吹いていた)
しかし。
私が、高校の生物の勉強が分からず、
うんうん唸ってた時に、母づたいに医者に問題を聞いたら、
分からない。。と言う。。
忘れちゃったのかな?😱
生物は、生物研究会の先輩のノートを借り、
なんとかクリア。。
医者も、よく国家試験をパスしたな、
という感じ?
あとは、知り合いが言うに、
看護師は、医者をも動かす、と。
医療系のドラマは人気だと聞きますが、
見たことのない私、う〜ん。。
皆、病院に行くのを嫌がりますが、
私は好きです。あのオキシフルの匂い。
病院の中の幼稚園で育ちましたから、
病院は懐かしい場所なのです。
そして、地元の病院に母は勤務していたので、
私の中学生の時の入学式や卒業式には、
知らない人から声をかけられる、という。。
どうも、お産の時に、お子を取り上げたもよう。。
「時給三千円、黄金の腕!」
と、のたもうておりました。
職場では、
「婦長さん、聞いてる?」
母
「聞いてない」
。。
へんな電話がきて、若い看護師が困っていると、すかさず母にチェンジ。
母が、どんな変態話をされても、へっちゃらなので、
電話のヌシは、電話を切る、と。
私が唯一教わったのは、
「外科結び」。
衣類がはだけることがない結び方です。
それがどうした、という感じで、
温泉に行くと、ついやってしまいたくなる、
結び方でございます。。
お後がよろしいようで。
ゆきやなぎひろこ☃。