目黒区総合庁舎建築ガイドツアーに参加しました。
事前ネット予約、参加費600円です。
目黒区美術館に行った際にチラシを見つけたのです。
自分の区の役所もあんまり行かないのによその区の区役所に行くことはほぼないので、こうした名建築のガイドツアーはありがたいです。
私の参加したじっくり見るコースは10名ほどのグループに分かれて2時間かけて回りました。
こちらの建物は1966年千代田生命の本社ビルとして建てられた、建築家村野藤吾氏の代表作のひとつです。
村野藤吾氏は日生劇場やグランドプリンスホテル新高輪などを設計しています。
NHKの「すこるぶアガるビル」でも紹介されました。
<エントランスホール>
白い大理石に囲まれたエントランスはあえて左右非対称
不思議な形の窓はうさぎ窓と呼ばれていました。
手前にあるのは照明器具らしい。
照明がついているところを見たことがある人は誰もいないそうです。
反対側、大理石の柱の向こうは水面(ごく浅い)があり外の光を反射します。
天井にある8つの明り取り窓の内側は、作野旦平氏のガラスモザイク作品です。
手前から春夏秋冬を表しています。
最近改修して綺麗になったそうです。
目黒区さん予算をありがとうございます。
こちらの袖壁は岩田藤七氏による美しいガラスブロック<ファースト・ワルキメデスの幻想>
ちなみに
日生劇場のロビーにあるこちらの作品も岩田氏の作品です。
<らせん階段>
エントランスを進むと美しいらせん階段があります。
一段目が浮いているの。
とっても美しい曲線です。
村野氏は「階段の魔術師」と言われました。
鉄骨階段でありながら段裏まで美しく仕上げています。
この左官技術は今はもう再現できないそうです。
<和室>
千代田生命社員のための福利厚生施設として和室が3つ作られています。
こちらの和室(8畳)は障子が竹林のようで美しいです。
天井は籐と葦で編まれ照明をやわらかくします。
窓からは中庭池が見えてビルの中にいるのを忘れてしまいそうです。
こちらの和室(8畳)も引き戸の形が特徴的
柱を手前にだして障子をつなげる遊び心もみられます。
一番大きな34畳の和室
コロナ禍ではワクチン接種会場になっていたとか。
円窓床
可愛らしい襖は唐長(京都)のもの
<茶室>
ビルの中なのに茶室もあります。
茶庭
竹を模した銅板葺きの土間庇
躙り口
京都の裏千家「又隠(ゆういん)」の写しで
四畳半の落ち着く空間です。
籐編みの光天井
下地窓
千代田生命時代は茶道部があったそうですよ。
まだまだ魅力いっぱい
続きます…