最近花物の写真を載せている機会が多いねというご指摘をいただき(←ハッシュタグをつけていろいろな読者さんのアクセス数が増えるし、いいね数が増えたりするのですけど)、イワヒバブログなので、しっかりイワヒバ探求している記事を書くことにします。
えーと、今日のお題は登録外品種の稲沢姫(いなざわひめ)です。
愛知県産です。宝華園さんの在所、愛知県稲沢市の稲沢が由来と思います。5月頃から白い斑をのせ始め、夏に向けて株全体に広がります。交換会でも人気がある品種ですね。
2019年7月に芽変わりを見つけました。一つの頭だけ斑が出ないのです。
2019年8月はこのような姿。明るい黄緑色。萌黄葉かもしれません。
イワヒバには一つの株で、青葉の頭(芽)と黄色い萌黄葉の頭(芽)を出す品種があります。
例えば登録品種「十符錦(とふにしき)」です。
登録品種「湖東錦(ことうにしき)」も、青葉の頭(芽)と黄色い萌黄葉の頭(芽)を出す品種です。
でも、白い斑を出す頭(芽)と黄色い萌黄葉の頭(芽)を出す品種は今までないんじゃないかなー?と思ったりして。
で。
この株の白い斑を出す頭と萌黄葉の頭からそれぞれ葉先を摘みとって、挿し芽で増殖しました。
4年間早送り、キュルキュルキュル
(この効果音に違和感を感じない方は、カセットテープやビデオテープをよく知っている人)
はい。2024年6月の姿です。
1番目の列は、萌黄葉の頭から挿し芽で増殖した株です。いまのところ白い斑は出ていません。若干黄色みがかっているようです。斑が出ないので、便宜上「碧稲沢(あおいなざわ)」と呼んでいます。
3番目の列は、白い斑を出す頭から挿し芽で増殖した株です。いわゆる「稲沢姫(いなざわひめ)」が出来ました。
2番目の列は、萌黄葉の頭から挿し芽で増殖した株です。この1株は3番目の列の株ほど白い斑を現しませんが、うっすら白い斑を出しています。
ということは、萌黄葉の葉を使って挿し芽をしても、白い斑を出す潜在能力は持っていると推測しました。
残念ながら(いまのところ?)、「十符錦」や「湖東錦」のように、一つの株で色が異なる頭を出す株は認められていません。
※ちなみに挿し穂を取るのに使った親株は、交換会で出しちゃってもうありません。
現在、弱日寄りの中日で培養しているので、今後、1番や2番の「碧稲沢」も太陽で炙ってみたいと思います。黄色が強くなったり、斑が出たらそれはそれで面白い。引き続き観察します。