以前の記事でとりあげていた、「前年に日に当てすぎて過剰な紅葉をさせると、翌年春の蘇生時に傷みが生ずる」という件でアップします。



昨年12月上旬の黄金鶴です。
20081206_o_gon_zuru_up1


20081206_o_gon_zuru_up2 20081206_o_gon_zuru_up3






昨年は無遮光で育てました。萌黄葉の黄金鶴がこんなに赤くなるとは予想外でした。



そして今年の春(4月)蘇生後、2週間程 (20090503) してからの写真です。
20090503_o_gon_zuru_damaged



 矢印で示したように黒く焦げついたようになり、伸長が認められませんでした。さわるとポキッといきそうです。他の葉先は?というと、黒く焦げてなくても、やはり成長が見られませんでした。(こんなのは傷みのうちに入らない!と言われる先輩方の声も聞こえそうですが、私にとっては初体験でして自分で気づいたので紹介させてくださいませませ)。
 この時期、他のいわひばはもう葉先が明るくなって成長しはじめているのですが、今までの黄金鶴の丈夫さと伸長スピードから見て、ちっとも成長しないまま黒く焦げ付いているのは、むむむ!だったわけです。
 ということにて、鑑賞目的で強く紅葉させると翌年の成長に響くことが(もっとひどいケースも?)あるということを経験しました。育成に重点をおく場合には割り切って無理に紅葉させない、という私の教科書にあるお言葉も納得した次第です。



 別の記事にしようかと思いましたが、ついでに。
 胞子葉は、葉の寿命が近づいたり、株本体が環境の悪化を感じて、子孫を残そうとする時に形成されると考えられています。いわゆる鱗がぴったりとくっついて表面がなめらかに見える状態で先端が槍のように尖る形状の葉です。 私は、胞子のうが形成され始めると、その葉はもう胞子葉として、その役目を全うするのだと思っていました。が、下の写真のように、一度胞子葉になっても、再び通常の葉として枝分かれと伸長が始まることがあるということが分かりました。これは黄金鶴ですが玉織姫でも確認しています。なぜ再び通常の葉に戻るのか??
 きっと、私の培養方法が良かったからですね?!
20081206_o_gon_zuru_strobilus