前回の記事の続きにて。
店頭に並んだイワヒバが美しく紅葉を現し始めていましたので、幾つかご紹介したいと思います(私はこれらの鉢を眺めながら、え~~っ!この品種ってこんなに斑がのるものなの??と驚いてばかりいました。)
黄王冠 黄金ノ華 黄金ノ華 煌
*黄王冠の黄葉はさすがですねぇ。黄金ノ華の小苗も、葉の色素が全て黄色と思える位”まっきっき”です。実物の”煌”は初めて見ました。陽明殿と似ているのかなと思っていたのですが、比べてみると葉重ね、葉先、しまりが違っていました。(追記:仙人様よりアドバイスいただきました。成長すると黄金鶴を思わせるような葉姿になるそうです。)
夕映 夕映 大王閣 栄獅子
*夕映が黄王冠に負けず劣らず黄葉していました、すごい。そして!栄獅子の小苗も、こんな風に全葉黄色にもなるんですね(追記:萌黄葉類は適切な管理をすれば、元来このように黄色に染め上がるものだそうです[E:coldsweats01])。
富貴殿 日光 銀龍 富士牡丹
*実物の富貴殿を初めてみました。このように黄色い斑を強くのせるとは知りませんでした。日光は現在、友白髪に統合されているとか。友白髪より斑のりが良いものだそうです。銀龍は銀世界が親株だそうです。富士牡丹は手元に情報がありません(追記:富士牡丹は「舞扇」の葉姿に特徴が似ているそうです。巻柏仙人様のHPの画像掲示板に「煌」と「富士牡丹」の画像が紹介されていました。更新と共にいずれ消えてしまうかもしません。ご参照はお早めに)。
長寿 鎧扇 唐花 剣光
*ローストビーフのような色合いを深く広げた長寿です。そして仙人様が命名された鎧扇。この唐花の鉢は遠目に「楊貴妃」かと思ってしまいました。剣光は龍神閣の変異種だそうです。
黄牡丹 麒麟冠 丸蜀光 古今独歩
*我が家にも、黄牡丹と麒麟冠がありますが斑のりが全然ちがーう[E:shock]。丸(葉)蜀光は確か別名、天明冠と呼ばれていたと記憶しています。青葉ものの古今独歩から、斑のある錦孔雀に、さらに八房性となった珊瑚閣が生まれたと”あんちょこ”に書いてあります。
銀星冠 富士錦 浜孔雀 春雨
*写真隅の拡大図はおのおのの縮尺が統一されていませんので、他の写真と比較は出来ません。単純にアップとしてお考え下さい。浜孔雀は実物を見るまで、こんな個性的な葉性とは知りませんでした。妻に言わせると「パーマ」だそうです。春雨は、荒々しい葉肌がやはり麒麟獅子に似ていますね。
黄豊冠 (太)黄豊冠 祥鳳 八重麒麟
*実物を見て、初めて黄豊冠の個性が分かりました。とても鱗を感じさせる葉肌ですね。しかし、麒麟獅子のような荒々しさはなく整然としているので、どこかヒトデの触手を思わせます。。八重麒麟も実物を見て勉強になりました。大株を撮影した写真はよく拝見するのですが、マクロで見た葉の特徴は知らなかったのです。確かに葉肌は玉獅子とは違います。葉先はV字状になっていました。
(細)四海明暉 駿河錦 泰平楽 笑獅子
*細葉の四海明暉ということらしいです。金斑をのせ始めた駿河錦達。泰平楽はやはり葉性が他と一線を画すので、陳列棚の中でも目立ちました。笑獅子の紅葉には趣を感じました。
和楽錦 (太)瑞光錦 雪月花
*玉獅子の変異種といわれる和楽錦です。まだ目立った紅葉はしておりませんでした。2枚目は瑞光錦の太葉ということだと思います。ところで数あるイワヒバの”名前”の中で雪月花という”名前”は私のお気に入りの1つです。万延元年から昭和まで続いていた歴史ある品種名だと言われています。江戸時代の先人が考案した美しい漢字の選択と配置ながら、現代人でも斬新さと風流を感じる良い名前だと思っています。残念ながら統合されて、銘鑑からは消えていると聞きます(しかし春雨、京更紗、国冠など、たまにですが棚の上にこうやって目にすることができるのはちょっと嬉しいかもしれません。)。被統合品種は高砂。