紫金襴を初めて見た私の第一印象は「何だこれは!」でした。山取りの自生種との出会いは、以前の記事にも書きましたが、自生種の栽培方法などを調べているうちに、自生種の緑一色の姿しか見ていなかった私の目に、紫金襴 (しかも赤紫と金斑に染め分けた紅葉が最高潮の時期) の写真が飛び込んで来たのです。正直ショックを受けました。なんでこんな色の巻柏 (イワヒバ) が存在するんだろう?否、そもそもこれまでに、私が見たシダの仲間の記憶を振り返って、こんな多彩なシダはあっただろうかと。
 古典園芸として親しまれる巻柏 (イワヒバ) の世界に足を踏み入れさせたのは、誰あろう、この紫金襴クンです。どうしても実物を間近に見てみたいと思い、夢を遂げたのが、昨年の5月末のこと。現在、敬愛している巻柏培養の大先輩方がいらっしゃいますが、何も判っていない当時、そのような熟練の方達の間でも紫金襴の金斑を見事に現す技術に長けているという石岡巻柏研究所様から幸運にも入手ができたのです。



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これが入手直後の姿です。この色合いいかがですか??
濃い色ののり具合とぐぐっと迫ってくる芽出しに絢爛さと力強さを感じ
ています。芯の出芽の先端部分は、”猫の手”(なんと表現して良いか
判らないのですが)のように肉厚でぷっくらとして分岐が始ま
ろうとしています。
この斑のりや葉芸を毎年出せるようになりたいものです。









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ここからが悲しいかな。私のつたない腕と限られた日照時間の
ベランダ培養の始まりです。
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ベランダでの強日培養では葉焼けが起こり、急遽、よしずをかけて中日
にしました。結果、葉が間延びした感じになり、やや平べったく(薄く)
なった気がします。そして、青味が増した姿になりました。なお、葉先に
は慰めてくれるように日照斑が出てくれました。
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11月下旬の段階でこのような紅葉の状況でした。でも、この時期は
緑、赤紫、濃橙、黄色と4色が入り乱れ、これはこれで想定外の
紅葉を楽しんでおりました。
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12月上旬になり、赤味と黄色味が少し増したようです。入手直後の
ようにはなりませんでしたが、1年目はこれで満足として休眠させました。
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4月に蘇生をさせ、現在無事生育中です(やはり緑がちなんですけどね)



お粗末な作なのにすみません。