本日で、勝手ながらブログの更新を中止します。
これまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
短い間でしたが、ブログを通じて色々と発見させていただくことができました。
昨日はシャープなどの電機メーカーの電子書籍端末市場・電子書籍配信端末市場への参入を取り上げてみてきました。今日は、タブレット端末が普及する事を前提にして、企業の事業戦略を考えたいと思います。

ところで、i-padを使うようになってから、自分とコンピュータとの関係が随分変わりました。

まず、ノートPCでは絶対にできなかったことが出来ます。
起動がメチャクチャ早いので、調べたいと思ったことが即座に調べられることです。
TVで見る俳優からその来歴を知りたいと思うことが多いんですが、結構Wikiを見ています。
それで、いつも手元に欲しいくらいになっています。

いつでもどこでもOKというのが大きいですね。結構重いですが、寝転んだ姿勢でも持って調べたりできます。amazonや楽天でオンラインショッピングが多いです。

大きく変わったなと思うのは、人とのシェアがすごく楽になったということです。
まだ改善の余地はあると思いますが、自分の見ている画面を人に見せるのに、ノートPCだと少し手間がかかりましたし、見る側も抵抗があったと思うんですが、i-padだとハイと手渡しして、相手も抵抗を感じていないような気がします。

贅沢を言えば、もう少し軽く、柔らかく(紙のように複数人で見るのが容易にしたい)して欲しいという感じがしますが、それは進化にゆだねることが出来そうです。

言いたいことは、タブレット端末今後も結構普及していくだろうということです。

i-padを含めて、タブレット端末は今後は百花繚乱となること間違いなしですが、機能が収斂していくのに時間は掛からなさそうです。また、i-padの分解記事等を読んでも理解できる通り、ハイテク製品というよりも、1世代以上前の技術を使ったある意味で寄せ集めの製品ということからも、参入は容易でしょう。

スマートフォンの技術を持つ企業ならばどんな会社でも作れそうです。

そうすると、企業としてこのタブレット端末に取り組む際の問題は、このタブレット端末がどの程度普及するか、普及するとして、どんなアーキテクチャに収斂していくかということに関心が集まりそうです。アーキテクチャの収斂を主導できれば、収斂したアーキテクチャのに関わる部品の販売等で利益が得られそうだからです。

明日以降、アーキテクチャについて考えられるシナリオをいくつか考えてみます。
ご承知の通り、電子書籍配信事業に参入する企業が増えています。

・シャープ
・ソフトバンク
・ソニー+KDDI
・ドコモ+大日本印刷
・東芝(日本に参入するかは未定ですが)
・サムスン(日本には参入しないのではないでしょうか)

と名だたる会社が名を連ねているわけですが、SB、KDDI、ドコモなどのキャリア系とメーカー系に分かれていると感じます。

キャリア系は、大雑把に言えば、自社の通信基盤を使ってもらいながら(パケット料金を稼ぎながら)、電子書籍配信事業での収益を得るという収益構造になると思われます。
一方のメーカー系は、電子書籍端末の販売での収益をあげながら、電子書籍配信事業での収益を得るという収益構造になると思われます。

細かい検証はここではしませんが、筆者の想定では、キャリア系は、携帯電話事業の収益率が、メーカー系のそれに比べれば高く、また競争環境も緩いこと(※)から、電子書籍事業での勝者が出る可能性が高いと思っています。

※電子機器メーカーと比較すると新規参入者が少なく価格の下落が緩やかであるという意味で使っています。

投資余力を見てみましょう。
一方で、メーカー系はどうでしょうか?シャープは、電気メーカーの中では比較的優良企業とされていますが、10年3月期の営業利益率は1.8%程度で、ドコモの営業利益率19.4%と比較すれば雲泥の差があります。

次にサービス面ですが、
シャープのプレスリリースによれば、「(電子書籍)ストアは今年12月開始予定で、新聞、雑誌、書籍など約3万冊を提供する。朝日新聞社などがコンテンツの提供を予定しており、自動定期購読サービスを備える。」
一方、キャリア系の先駆者であるビューン(SB系)では、主に雑誌を掲載するなどしていて、月額315円を課金しています。
http://www.viewn.co.jp/contents/index.html
この点については、まだなんとも言えないのです。

電子書籍配信事業、電子書籍端末事業の将来見通しについては、
電子書籍配信事業に関しては、各社での共存ができるのではないでしょうか。サービスは差別化が難しいものの、参入するには、国内の出版社や作家との協議が必要なことから、電子書籍端末ほどの熾烈な参入合戦にはならないはずです。そうだとすれば、(出版業界の再編等はさておき、)電子書籍配信事業としては、雑誌や利用しているキャリアでの棲み分けが進むものと考えるのが自然だと考えられます。
電子書籍端末=タブレット端末と仮定すれば、従前から書いてもいますが、水平分業間違いなしでしょう。問題は、誰がどのように標準化して覇権を握るかということになります。そうして、電子書籍端末事業は低収益事業になります。

以上、長くなりましたが、電子書籍端末事業が低収益になると考えられる為、非常に大雑把ですが、シャープの電子書籍配信事業は失敗すると予想します

本当は、もっと厳密な調査に基づく仮説を立てて、検証したいところですが・・・・。

シャープがやるべき事は、タブレット端末、電子書籍端末で、水平分業の到来を前提とした収益基盤の構築なのではないかと推察します。