A-360 バイソン(先史時代)
A-360 バイソン(先史時代) H.8×10.5×3.5cm (サンジェルマン・アン・レイの考古学博物館収蔵)
かわいらしいバイソンですが、これは美術というより考古学の範疇の作品です。推定で紀元前1万3千年というから完全に石器時代のもので、有名なラスコーの壁画より2千年ほど新しいことになります。フランス南部のレンヌの森(レンヌはモン・サン・ミッシェルのちょっと南)で発見されたそうです。
バイソンが毛づくろいしているところだそうですが、なんとも絵心のある表現です。目が笑っているような。
かなり小さいので、硬質石膏(ハイストーン)を使って作り重量感をだしています。台座と本体は3mmくらいの真鋳線でつないでいます。
サンジェルマン・アン・レイはパリの郊外で、ブローニュの森のもうちょっと外側の町です。ここの考古学博物館は古いお城をそのまま使っていて大変風情のあるところです(ちょっと暗くてハリーポッターが出てきそう)。展示自体は上野の国立博物館と大差ないようなもので、原始人の住居の再現とかがありました。
パリは国際都市ですのでいろいろな人種がうごめいていますが、電車で20分くらい行ったこのサン・ジェルマン・アンレイなんかに行くと、見事に白人だけの世界です(あくまで比率的に)。ふらっとカフェに入ったら、日本人の私はすごい違和感でした。そんな思い出があります。
2010.8.21追記 :
Wikiでサンジェルマン・アンレイの写真がみつかりましたので、何枚か貼っておきます
Musée d'Archéologie nationale これがその博物館。すごい外観ですね~。
ナポレオン三世の治世の頃(1862年)に開館したそうですから、貫禄あります。
こういった馬のレリーフとか、
こんな矢じりのコレクションなんかがどっさりあります。
今回取り上げた、A-360 バイソン(先史時代)は、私共の運営するオンラインショップ「石膏像ドットコム」で実際に購入していただくことが出来ます。以下のバナーをクリックすると、ショップに入れます。よかったら覗いてみてください。