私には父がいない。

五年前に亡くなった。

長男が産まれて、間もなく亡くなった。

四人兄弟の二番目だが、1番可愛がってもらったようだ。

父は商売をしていたので、けっこう贅沢をさせて貰ったんだと、今親になって実感する。

学がなかった両親から、1番期待されていた長男は私立の大学。
長女の私は私立の大学で、留学も一年させて貰った。
年子の私達と、妹が私立の高校に行ったのも重なり、その時の学費と、生活費用は一年間で1000万近くかかったと思う。
ピアノ、水泳、そろばん、英会話、塾、習字、色々習い事もした。

無理をしたのが、たたったのか、56歳の若さで、この世を去った。


父が亡くなった時、1番に思い出したのが、大学の入学式。

普通父が出席するのは稀だが、父は誇らしげに出席していた。

余り勉強の出来なかった私と兄だが、不思議と本番に強く、試験も一発合格。
同じ受験をした友人は、滑り止めなのに落ちた。

第二次ベビーブームの真っ只中だった世代だが、その意味では親孝行したかな?と思う。



現在、親の立場になり、先日の父の日に子供が主人に、絵とミニカーをプレゼントしていて、にやにやしていたのをみると、父も同じく、大事にしてくれていたのかと、改めて思いに更けてしまう。

毎年毎年、父に重ねてみてしまうだろう。