続いています…
眼の病気のお話。

今回は「加齢黄斑変性症」(かれいおうはんへんせいしょう) って、知っていますか?

50歳以上のひとに起こる原因不明の黄斑部変性症(おうはんぶへんせいしょう)です。

【どんな症状?】

どのようにして黄斑がダメージを受けるのでしょうか。加齢黄斑変性には「萎縮型」、「滲出型(しんしゅつがた)」の2種類があり、それぞれ原因が違います。

【萎縮型】
黄斑の組織が加齢とともに萎縮する現象です。症状はゆっくりと進行し、急激に視力が低下することはありません。


【滲出型】
網膜のすぐ下に新しい血管(新生血管)ができて、この血管が黄斑にダメージを与えます。
新生血管は正常の網膜にはない血管で非常にもろく、成分が漏れ出て溜まる、あるいは出血を起こしやすいという特徴があります。
この血管から出た液体が黄斑の組織にダメージを与えて、視覚障害を引き起こすのです。

視力低下や、歪んで見えるなどの自覚症状があります。

出典 金芳堂 眼疾患 より



【アムスラー検査】

碁盤の目の様な図を見てもらい、格子の歪みを調べる検査です。
片眼ずつ検査します。
簡単ですので、自宅でも出来ます。

画像: 日本眼科学会より出典

【自宅で出来る簡単検査方法】
片目を隠して、50〜60cm程度離れたところからみます(左右実施)。
テーブルの上に方眼紙に描いた碁盤の目を置いて、立ち上がって見ても良いでしょう(ご自身でも作れます)。
自宅でやってみて、不安を覚える様なら、眼科さんで正確な検査を受ける事をお勧めします。


黄斑部の異常が進むと、視力低下や中心部が見えなく(中心暗点)なります。

場合によっては、運転免許証の更新が出来ない事も有るので、気をつけてくださいね。

そうならない様に、予防も効果的です。

①禁煙
喫煙者は、非喫煙者に比べて、加齢黄斑変性症になるリスクは高いです。
禁煙第一ですびっくり

②サプリメント
両眼のうち、片眼がなったらサプリメントの摂取を進められます。
ビタミンC・E、βカロチン、亜鉛などが配合されているモノが良いとされています。
例えば、オキュバイト/ボシュロムなどですね。

③緑黄色野菜と魚類、サプリメントが加齢黄斑変性症の発症を抑えられる、と言われています。


オキュバイトは、ドラッグストアには売っていません。
眼科のある大きな病院の薬店や、眼科さんの門前薬局などで取り扱いがあります。




この「加齢黄斑変性症」は、予防法を実施する事で、自分の目で見る時間を伸ばす可能性はありますが、一度なってしまうと、治りませんが、進行を抑える事は出来ると思います。

いつまでも自分の目で、見たいですよね。
定期的な受診と検査が、早期発見と治療に繋がります。