bunkamuraル・シネマで公開中のキム・ギドク監督の映画「嘆きのピエタ」を観ました。

普段私たちがはっきりとは目にしない、貧しさの現実を見ました。
いわゆるゲットーを背景にした作品は数々ありますが
見事にキム・ギドクWorld、リアルに、毒のある美しさで描かれてました。

あれは、社会の裏側なのか?
いや、裏側ではありません。
社会という多面体の一部であり、確実に存在している現状。

程度の差こそあれ、その中から這い出し、這い上がり、富を手に入れることが出来る人。

かたや
その中で堂々巡りをしながら
ある人はささやかな幸せを見つけ
ある人は泥沼に巻き込まれていく。
そして犯罪に手を染める。

でも、犯罪とは、法とは?

裁判所の法廷通訳をしていたとき
いわゆる「被告人」たちの真横か真向いに座り
彼らの話を、実に生々しい話を
目をそらさずに聞いていました。
そして、正確に通訳していきました。
その作業は、とてもやるせなくて
なんというか
諦めに似ていました。

映画を観ながら、そんな思いにかられていました。


使い古された言葉かもしれないけど
どうか、どこの国のどの地域の人々も皆、食べて、愛をして、
小さくても、幸せを感じてほしいです。
ならば、犯罪はなくなるかもしれない。

今日も一日が始まりました。
本当はわがままな私だけど
今日も
出会う人、話す人、思いやりを持って接したい。
皆ひとりひとりが、大切な存在だから。

幸せを感じられる一日を送ってください。









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