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日本の民話で『ねずみの嫁入り』がありますが、フランスでは、『ちからもちはだあれ』と言う昔からのお話しがあります。
 まず、日本の民話では、とうさんネズミと、かあさんネズミと、ひとりむすめ がいて、その一人娘には世界一強いおむこさんに嫁がせたいと思うのでした。
では、世界一強いのは、誰だろうか?まず、お日様だろうと、たずねますと、自分より雲の方が強いと言う。だって、雲はお日様を隠してしまうからと。
今度は雲にたずねます。雲は風に飛ばされるから風の方が強い、と。
ここまでのストーリーは、日仏同じです。

ここから日本では、風より強いのは壁となり壁はねずみにかじられるから、結果ねずみが一番強いとなり娘はねずみと結ばれて、めでたしめでたしとなる。
一方フランスでは、風より強いのは、風にびくともしない岩となり、岩は牛の角の一撃で粉々に、その牛はつながれているから綱が、綱はねずみにかじられてしまうから、結局ねずみが一番強いこととなる。

学研のワールドえほん『ちからもちはだあれ』の後書きで、作者のミレーユ・ドロン・ボルツさんが『きっとユーラシア大陸のどこかで生まれて、東西に分れて伝播したのでしょう』と語っています。
ユーラシア大陸などと言われると、『民話』が雄大な、かつ悠久の歴史を背負っているようで(事実背負っていますが)、うれしくなってしまいます。

蛇足その1
お日様や風をはじめ、自分たちよりも優れているものを素直に認めているところ、謙虚さを学びたいです。
(そうでないと、やたら物語が長くなってしまいます。)

蛇足その2
小学2年の頃でした。学芸会で『ねずみの嫁入り』をやりました。
可愛いねずみ役の娘のおむこさん、うらやましく思った記憶が蘇ってきました。
(あれは、ほんとうのことだったんだろうか……?。)