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アロワ(アロイス)・カリジェの絵本が好きになってからは、未だ日が浅いです。
岩波書店の大塚勇三さん訳の全六冊を、中野区新井薬師にあった『淡海書店』のご主人から譲って(何だか買ったとは言いずらいものがあります。)いただいたものです。
最初、ご主人の安藤さんロシアの画家と勘違いしていて、私もそのつもりでしたが、実はスイスの超有名な画家でした。今から、10年ぐらい前のことでした。その後、安野光雅さんの『カリジェの世界』を読むにいたりカリジェさんがどんなに凄い方かは分かりましたが、まだ、ほんとうのところ『分かっちゃいません』でした。

最近になって、お店が暇なとき(暇なときがほとんど)にぼんやりと眺めるように見ていた時に、不意に襲われたように、感動してしまいました。

いいなあ、なんというバランス、危うい中に静かなピアノ曲が、今にも聞こえてきそうです。

あぁ、これはいいなあ、なんとも言えないいい世界だなぁ……。

初めて見た時に気になった線の繊細さも、鉛筆の輪郭に色を落としただけのような、あまり見栄えのしないと思われたものが、私の心の中で踊り出したではありませんか。

やはり、良いものはいいなあ。

カリジェを譲ってくださった安藤さんに感謝します。

同時に、どんなに鈍感であっても、時間をかければ分かる時もあるものだと思ったところです。

多分、時間的なゆとりと絵本が直ぐに手に届くところにあるとことも大事なんですね。