関口誠人オフィシャルブログ「セキグチMaコト超個人的日記」Powered by Ameba-CA3C07700001.jpg
テレビをつけっぱなしで眠ってしまった。
夢を見た。

高熱を出したように音楽に夢中になっていた若い日の僕がいた。

若い僕は気づくとテレビの中にいて、スタジオみたいな場所で憧れの歌手達と次々と出会った。中でも五木ひろしさんが目の前でヨコハマたそがれ、を熱唱してくれたことにすごく感激した。

歌い終わるとその男性は五木ひろしさんではなくなっていた。歌っている時は確かに五木ひろしさんだったが歌い終わると別人になっていた。しかし僕は何の疑問も感じない。シュールな状況だが夢だからありうる。
歌い終わったさっきまで五木ひろしさんだった今は誰だかよくわからない人がマイクを通してエコーを響かせた声で僕に言った。

「でもキミは本当はああいうのが好きなんだろ?」

 男が指差した先でマッシュルームカットのジョンレノンが歌っていた。キャントバイミーラブ。
モノクロのビートルズ。僕はすぐにそれが、ビートルズがやって来るヤァヤァヤァのワンシーンだと気づいた。
それはもう夢じゃなかった。
つけっぱなしだったテレビで流れていた深夜映画、ビートルズがやって来るヤァヤァヤァを寝ぼけた顔でみている僕。


素晴らしい夢だった。テレビの青い光だけの部屋で僕はとても満ち足りた気分になっていた。

だけどよく考えるとメンバーのうち2人はすでに他界しているんだ。


素晴らしい夢だっただけにそう気づいた時の悲しさはとても深く、あくびの延長で僕はしばらく泣いた。

悲しい気持ちだった。
だがなぜか決して嫌な涙ではなかった。

今僕は癒されたような気分で朝を待っている。