昨日の出来事 | 雑学大典

昨日の出来事

13日の金曜日が悪いんですよ。まったく……

さる4月13日。予備校の本校での授業前に、ふと別の授業のために編まれたテキストからも問題を紹介したくなった。別の建物にある事務所へと、細い路地を駆け戻って、事務の方にお願いしてテキストを借りて、よーし急いで教室に戻るぞ、と思ったら、建物を出たところのタイルで滑った。手ぶらだったお陰で手が出て、派手な転倒は免れた。すぐに起きて、スーツは無事。くそっ、と口走って車道に駆け出す。教室に戻る。エレベーター。すぐ来る。ふぅ。間に合った。さて授業を始めようか。

「ぬめっ」

は? 右足のすねが塗れている感じがする。水? なわけないよ。オシッコもらしたわけでもない。さっき転倒して、え? うそ! まさかぁ!! とトイレで確認したら、すねが血まみれですよ奥さん!

転倒した時、ピンポイントで右足のすねをタイル貼りの階段に接触したらしいんですな。骨は当たらなかったおかげで、泣き所を抱えて悶絶する目には遭わなかったけれど、痛くない割に血がだらだら流れて来る。でも応急処置ったって、時間がない。ま、すぐ止まるさ、と思って簡単に拭いて授業へ。「ワタクシ血まみれで授業するのは初めてです」学生さんのウケもバッチリさ。おいしーなー(やや捨て鉢)

さて、授業も無事終わりました。早く帰って夕飯を「たれーっ」え? まだ固まってないの? 不審に思いつつ帰宅し、風呂場でスラックスを脱ごうとしたら「ぺりぺり」え? え?


脱いでみて、びっくり仰天ですよ。
まずスラックス。血がベットリこびりついて、固まったところはバリバリになっている。黒いスーツだったから分からなかったけれど、薄い色のスーツだったら朱に染まっていくのをリアルタイムで観察出来たに違いない。
足。これがひどい。深い傷口は幅5mm長さ10mm程度ながら、深さが2mmくらいある。その周囲に生白く露出した部分が幅1cm、長さ4cmほど。深いし、思ったより広い。その周囲がうわっとどす黒く血がこびりつき、すねの前面が全体カサブタのように見える。その中から幾筋も血の垂れた跡が残り、ところどころで2mm角ほどの血塊を生じつつ靴下の縁まで垂れて溜まり、固まっている。と、みているわきから鮮血が一筋流れてきて「まだ固まってないじゃん!」

表面だけなんで、めっちゃ軽傷なんですが、見た目はいつかテレビで見た戦傷みたいです。おーいおいおい。可笑しくてしょうがないよ君。風呂場で血糊を洗い流していると、鉄の匂いが充満してきます。うひゃうひゃ。

すっかり洗い流してみたら、傷は幅5mm長さ10mmの部分だけでした。その周囲の生白は、皮膚の色だった様子。そこは傷口から溢れ続ける液体に濡らされて、血が凝固しこびりつくことが無かったんでしょう。浴槽には浸けないようにしたものの、入浴中もたらたらと鮮やかな赤い血が。動脈が切れちゃったんでしょうね。止まんない。まったく。

けっきょくスーツにも小さな穴が発見され、スラックスが一本おしゃか。傷口はそのまま消毒してテーピング。あれ? 押すと骨も痛いような。骨膜も傷ついたかな。骨膜が傷ついている場合、医者に診てもらうと診断名は「骨折」になるらしいのですが……

そんなおバカな初授業でした。こういうケガをすると、一体ぼくの100立方ミリメートルほどの肉と皮膚はどこへ行ってしまったんだろうと思います。それくらい分だけ削げ落ちているのに、その分の肉片は見当たらないんですよね……それとも裂けたのか? 謎です。



実にアホです……