和泉市議会には3つの常任委員会(総務安全委員会・都市環境委員会・厚生文教委員会)があり、それぞれ8名の議員から構成されており、行政の業務を分野ごとに3分割する形で審査を行っています。

 

 

そして、本日は、厚生文教委員会が開会されました。

 

 

主な議案は、『財産取得について』や『一般会計補正予算』などでした。

 

 

『財産取得』は、ふるさと元気寄附(ふるさと納税)によって、江戸時代の絵本拓版「乗興舟」(作者:伊藤若沖)を25,384,000円で取得し、久保惣記念美術館に納入しようとするものです。

 

『補正予算』は、平成29年度に開校される施設一体型小中一貫校「南松尾はつが野学園」のスクールバスの運行経費についてです。

 

 

中でも、『補正予算』については、多くの委員から質疑が出されましたが、採決の結果、いずれも可決されました。

 

 

また、当委員会終了後に開会された当委員会協議会では、『ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)組成検証事業について』や『槇尾川公園内スポーツ施設の整備について』、報告がありました。

 

 

ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)とは、行政と民間が連携し、社会的課題の解決や行政コストの削減を図るための社会的投資の仕組みの一つです。

 

民間資金提供者から調達した資金をもとに、民間事業者が委託された行政サービスを実施し、成果を上げた場合に、行政が成果に応じて報酬を支払うものです。

 

そのため、事前に設定された目標を達成されない場合、民間資金提供者への支払いは発生しないため、行政は金銭的リスクを伴わず、新しい取り組みを導入することができます。

 

 

今回は、「がん検診受診率の向上」をテーマとしており、このテーマでのSIBの取り組みは日本で初めてとなっており、過日、マスコミ等で報道発表もされたところです。

 

 

具体的には、市民のがん検診対象者に対するリーフレットの送付などにより、受診勧奨を実施するものです。

 

 

ソーシャル・インパクト・ボンドによって、市の予算支出を伴うことなく、民間活力でその受診率が向上され、≪市民の健康寿命の延伸≫や≪早期発見による医療費削減≫が実現されることになれば、それは大変喜ばしいことです。

 

 

これに留まらず、他の分野でもSIBを活用できることがあれば、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいものです。