本日、泉大津市民会館で開催された『環境シンポジウム~ごみのさらなる減量・資源化の推進に向けて!~』に参加しました。


このシンポジウムは、高石市・泉大津市・和泉市の3市から構成される泉北環境整備施設組合の主催によって行われたもので、昨年に引き続いて2度目の開催となりました。


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講師は、公益財団法人廃棄物・3R研究財団 調査部長の藤波博氏です。埼玉県川口市から遠路お越しいただきました。



講演では、循環型社会を形成していくための≪3R≫の推進や今後の国の動向などについて話していただきました。


ここで改めて申し上げますと、≪3R≫とは、リデュース(排出抑制)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)のことで、講演では、「リデュース(排出抑制)は、シャンプーなどは詰め替え品を使用」、「リユース(再利用)は、身近なものでは古本、大規模なものでは古民家再生」、「リサイクル(再資源化)は、古紙やペットボトル回収」という例示がされました。


再生可能エネルギーについては、バイオマスや太陽光などに加え、最も確実なものとして示されたものが、ごみ焼却場から発生する熱エネルギーを用いた発電システムでした。


そして、驚いたことに、当組合が運営する泉北クリーンセンターは、環境省から発表される『エネルギー回収の取組みベスト10』(=ごみ処理量当たりの発電電力量(kwh/t))に常時ランクインされており、直近データ(平成25年)においては、なんと全国で第1位となったようです!
(これについては、私自身、昨秋まで当組合議会の議長を仰せつかっていましたが、恥ずかしながら、まったく存じませんでした・・・。)



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こちらは、平成24年度のデータです。平成25年度は、602(kwh/t)で全国第1位となりました。


また、ごみの有料化の効果や有料化に伴うメリットなども話されました。



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この表は、すでに有料化を実施している泉大津市のデータです。生活系ごみの量が、国平均、大阪府平均を大きく下回っていることがよく分かります。



泉大津市では、ごみ有料化によって生まれた財源を≪地域環境基金≫として積み立てておられ、その使途(案)として30を超えるものが示されました。


和泉市においても、今年の10月から家庭ごみが有料化される予定で、年間約1億3千万円程度の財源が生まれると試算されていますが、具体的な使途についての議論は、さほどされていません。


泉大津市の使途(案)の中で、私自身、最も魅力を感じたものは、『小・中学校体育館LED照明整備事業』でした。


というのも、昨日、見学させていただいた桃山学院大学の体育館は、昨年すべてLED化されたそうで、環境面や経済面はもちろんのこと、非常に明るく、点灯までの時間が短いという点でも改善がされました。


和泉市では、災害時、市内すべての小・中学校体育館が避難所となりますので、屋根材など非構造部材の耐震化工事と併せて照明のLED化も実施したいものです。


また、泉大津市・和泉市では、料金を【1リットル当たり1円】として算出していますが、講師の藤波氏いわく、【全国平均は、1リットル当たり約1.5円】で、4~5割安くなっているそうです。


人々が生活していく限り、決して切り離すことのできない≪ごみ≫、これと上手く付き合い、循環型社会を形成するためには、行政の取り組みだけではなく、市民や事業者の皆さまのご協力が不可欠であると改めて気付かされました。


なお、次回の3月議会において、ごみ行政について議論すべく準備を進めていましたが、それに向け、たくさんのヒントをいただけたシンポジウムとなりました。