まるさん書く四角 | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

先日、予約していたカバンが入荷したとの電話を受けたので、店にいった。

特に伝票とかもらってなかったのでお店の人に声をかけると

「どんなカバンですか?」

といわれ

「えーと、四角いやつなんですけど」と私。

「・・・少々お待ち下さい」と店員さん。




あとで同伴者につっこまれて気付いたのですが、





カバンって大抵四角いよね!





ということ。

(少なくともPORTERには見渡す限り、大小様々四角いカバンで溢れていました)


そんなことをしている間にあっという間に10月ですね。

京都公演から始まった木ノ下歌舞伎『心中天の網島』も残りのステージ数が
片手で数えられるほどとなりました。

お客様が楽しんでくださっている、色んな気持ちを抱いてくれている、それを糧に毎日過ごしています。

さて皆様。今更ですが、この『心中天の網島』特設サイトはご覧になりましたか?
まだの方、もう観劇したから大丈夫ーといわず、観終わったあとにもご一読いただきたいコンテンツが満載なんです。たとえば

「糸井幸之介×木ノ下裕一『心中天の網島』特別対談」

これは、観た後で「なるほどそういうことだったのか~」と思っていただけるのではないかと。二人のなれそめ(笑)とか、舞台美術のこととか、糸井さんと古典や近松との距離感とか。
聞き手的に、ページの関係上なくなく削ったところもあるので、いつか改めて全文を掲載したいものだなぁ。

 それから今回初の試み

|キノカブ文芸部による豆知識|


これは、木ノ下せんせ、助手稲垣くん、関のでこぼこ文芸部トリオがそれぞれの
色を出しながら書いたコラムですので、どうぞ読んでくださいまし。
すべての回に木ノ下せんせのイラストがついてますぞ!

 第一弾 〈水〉と〈網〉で読み解く『心中天の網島』
 //木ノ下裕一


第二弾 心中(しんじゅう)、その歴史と心中(こころのうち)
 //稲垣貴俊


 
第三弾 女性おさん―語り継がれるその生き様―//関亜弓

記名にしようとせんせが言ってくださりなんだか嬉しかったことを覚えております。
と同時に、木ノ下歌舞伎のページで書くコラムですから、いつも以上に緊張しました。

おさんについて、ここでは深くは書きませんが、大事に大事に伝えたかった。
しかもちょうど脱稿する直前と、あるシーンが出来たときが重なり、ペンを持つ手(タイプする指)に益々力が入り、時間を忘れて書いては消しを繰り返し朝を迎えていたのは、もはや懐かしい思い出でもあります。中日くらいに、ある方からすごく嬉しい言葉をいただけて、こだわりぬいて良かったなと思いました。


形にするということの、難しさと喜びをかみしめて。

劇場でおまちしております。


まる。