木ノ下歌舞伎『黒塚』再演ツアー終幕 | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

『黒塚』再演ツアー無事に幕となりました!

本当に沢山のお客様にご来場いただき、感謝でいっぱいです。
また、予定動員数をはるかに上回り、当日券でお入りいただけなかったお客様には改めてお詫び申し上げます。


私はこの座組が大好きです。
プロフェッショナルであり、挑戦者である座組メンバーをみていると背筋がしゃんとしますし、より多くの方にこの作品を体感していただきたいという想いで、日々見送らせていただきました。

今回の公演で、特に東京公演では「リアルな口コミ」の力を思い知らされました。
webではなく「⚪︎⚪︎さんに絶対みたほうがいいといわれてきた」またその方も、新たな「みてほしい人」にお勧めしてくださったりと、アナログな形で作品の噂が広まっていくことに驚きと喜びを隠せませんでした。

【公演中の思い出アルバム】

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ホワイトデーに座組みの男子の皆様からいただきました!この江戸チョイスがたまらない!

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由紀さおりさんからの楽屋お見舞いのお弁当と主宰!
演出の杉原邦生氏が由紀さんとお仕事をされたご縁で観劇にいらしてくださいました!


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戦友からの差し入れ。やっと来てもらえて感慨深いので記念に。


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木ノ下せんせにたこ焼き買ってもらった記念ツーショット!
首元のオリジナル手ぬぐいは外せません

再演というのは、再現ではなく、積み重ねることだなとしみじみ思った。
俳優の方々は歌舞伎の型を租借した上での演じ方を体感していらっしゃる他、
ツアー会場毎にサイズだけでなく、空間・空気にどうあわせていくかということへの適応能力が素晴らしかった。
例えば大劇場では、台詞が客席を包み込む気がしたし、距離感が近い劇場では言葉の一つひとつが突き刺さってきた。
僧たちの入り方や立ち方で共犯感を覚えたり、客観的なうしろめたさを感じたり、同じ作品がこうも変わるものかと思った。
またこのように作品が進化していけたのは、支えてくださったスタッフの皆々様のお蔭であり、改めて感謝の意を伝えたい。

お客様が表情で劇場をあとにするときの、あの柔らかい表情が今でも思い出される。

皆様本当におつかれさまでした。


次は6月の『三人吉三』再演にて