「だけどみんなにきらわれる」 | 歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

歌舞伎ライター 関亜弓「そば屋のカレー日記」

俳優、ダンサー、歌舞伎ライター関亜弓による大衆向日記です。

誰それに似ているという話題は血液型の話くらい、
盛り上がるネタではないでしょうか。

自分の場合、似ているという話題のとき、大抵二次元の何かを
引き合いに出されることが多いです。世の無情さを感じます。

「早く人間になりたい」

そんな思いも虚しく、最近新たなキャラクターが追加されました。

「猫目くん」

に似ているといわれたとき、あーまたネコ科の動物か。
と軽く流していました。

が、それが聞き流せないことが判明。

新聞でみつけてしまったのです。



「猫目くん」、正式名称「猫目小僧」とは・・・



妖怪猫又の子として生まれたものの、
あまりにも姿が人間に似ていたため、
妖怪たちからは化物視されて追放の憂き目にあう。

だが彼は(やっぱり男か)、そんな出自を嘆いたり悩んだりはしない(強すぎ)。

人間たちからもまた、その特異な風貌ゆえに化物視されながらも、
持ち前のしたたかさで気ままな旅を続け先々で世にも奇怪な事件と遭遇していく。


・・・えっと、ここまで読んでいやな予感。
とりあえず妖怪からも人間からもバケモノ視って、救いようないですよね。


そしてそして、作者

「楳図かずお」

やばい。相当いやな予感。

しかも歌がある。

「♪見えた見えたぞ 怪しい影だ
きいた きいたぞ あやしい声だ 
がんばれ がんばれ 猫目くん」

うん、頑張る

「♪それにまけたら 誰かが泣くぞ
ひくな やられる みんなのためだ
がんばれ がんばれ ねこ目くん」

えっと、泣くほどの「それ」って何?

「♪だけど みんなにきらわれる
ひとりぼっちの がんばりや」

つらすぎ。だけどって!?

「♪ねこめキックをみせてやれ
ねこめジャンプをみせてやれ
ぼくらはきみの ともだちだ~い」

もう、わかりました。いろいろ。


今までいわれてきた、
バイキンの赤いやつとか、
怨みの相手を地獄流しにするアニメの主人公とか、
ドイツ帰りの子とか、それら二次元キャラに例えられてきたのが
どれだけありがたいことだったのかが。




猫目小僧


nekome.jpg


がんばる!