PSAグループのクリーンディーゼル攻勢が始まりました。プジョー308/508BLUE HDiという名の1.6LSOHC2.0LDOHC"のアドブルーを使用したディーゼルエンジンを搭載したモデル追加が今月初めに発表され、同時にシトロエンからシトロエンC4 FEEL BlueHDi1.6L SOHC)が発表されました。

プジョー浜松に試乗車が入ったという情報を得たので、さっそく尋ねてみました。試乗車は308 Allure BLUE HDi、一番乗りたかった1.6Lモデルです。セールスさんが車を移動してきてくれましたが、ボンネット内から響くディーゼル音は結構にぎやかです。

 

運転席に乗り込み、シートポジションを合わせます。リクライニングだけが電動で、前後やシートハイトは手動アジャスト。これ、機能とコストのバランスが一番いいかもです。ディーゼル音は・・・うん、私の愛車BMW 320dよりも静かかも。。。


 最近のプジョー車の特徴である、超小径ステアリングと、ステアリングの上から見る位置にセットされたメーター類。これが意外と見やすいのです。おっと、オドメーターの値が30km、まだ試乗した方は数人なのでしょうねぇ。

セレクタレバーを操作して、アイシン製の6速トルコンATをドライブ位置にして、アクセルを踏み込むとサイドブレーキは自動解除。便利かもしれませんが、私は普通のレバー式がいいなぁ。

ディーラーの目の前は広い国道、車の切れ目を狙って左にステアリングを切りながらアクセルを踏み込むと・・・FFの癖なんて全く感じさせずにスムースに加速していきます。1.6Lクリーンディーゼルエンジンは300Nmの最大トルクを1,750-2,000rpmで発生するため、車の流れに乗るにはもちろん十分な加速です。アクセルを控えめに踏んでいくとアイシン製6AT1,500rpmくらいでポンポンとシフトアップ、実にスムースな変速マナーです。アイドリングストップからの再始動マナーも100点満点に近いです。

シートがいいですねぇ。。。これならロングドライブも楽勝でしょう。足回りもプジョーらしいしなやかさ。一時ドイツ車のような硬めの脚に移行したプジョーですが、ここにきて「猫脚」復活ですね。プジョーの脚はこうでなきゃ。ここがいつまでたっても日本車に真似できない部分ですよね。。。シートはコストダウンの道具としか見ていないT社やH社、せめてマツダ車くらいにお金かけようよ。。。

広いバイパスに出て、アクセルを床まで踏み込むと・・・さすがに1.6Lのキャパシティですから、320dのような強烈な加速はしませんが、必要にして十分。高速道路の合流に困ることはないでしょう。 


走行モードを”SPORT"にすると、スピード/タコメーターの間のインフォメーションディスプレイがトルクや出力の表示に変わり、室内に入ってくる排気音の音質と音量が変わります。ディーゼルレーシングカーって感じでしょうか?多分スピーカーを使ったエンハンスドシステムを使っていると思いますが、車外は静かに、室内は楽しくという狙いは私はありだと思います。


結論です。街中ドライブは実に快適、そのシートと足回り、そしてエンジン特性から判断するに高速道路を使ったロングドライブも、ドライバーはもちろんパッセンジャーにも快適な時間を提供してくれると思います。実に良くできたファミリーカー。このエンジンを
208ボディに乗せてくれたらセカンドカーに欲しいなぁ。

そして価格が299万円、シトロエンC4に至っては279万円の戦略的価格設定。先日マイナーチェンジを受けたマツダアクセラの1.5Lクリーンディーゼルが269万円。何やら熾烈な争いが勃発しそうですね~。でもユーザーの立場からは国産と輸入車が同じ価格帯で選択肢に入るというのはとてもいいことだと思います。