4月5日に桜の満開宣言がなされた静岡県、昨日の雨で桜が散ってしまったかな?と思いましたが、予報に反して大した雨が降らなかったので、まだまだ見頃。と言うことで「桜を見ながらののんびりツーリング」と洒落込みました。

まず向かったのがトライアンフ浜松。最近ちょいと気になる水冷エンジンになった新生ボンネビルシリーズの試乗が目的です。

このお店に来るのは移転してから初めてなので、相当に久しぶりのことです。店内に入り「STREET TWINに試乗できますか?」と訊くと、簡単な手続きで「30分位を目安にどうぞ」と言うことになりました。
ブランニューの水冷SOHC8バルブ270度クランクバーチカルツインエンジンは、シリンダーに美しくフィンが切ってあり、真横から見ると空冷に見えます。クランクケースの形状も今まで通り、どこからどう見てもボンネビルです。

店員さんが軽く暖機をしてくれたのですが、純正マフラーから吐き出される排気音がかなり大きくてしかも歯切れがイイ!これならマフラーを交換する必要なしですね。

新しいグレード、STREET TWINは900ccのキャパシティ、車重は198kgありますが、足つきの良さのためかとても軽く感じ、とても900ccのモーターサイクルを扱っているという感覚はなく、400ccクラスに思えます。スロットルが電子制御(ライドバイワイヤ)になっていて、開け始めは緩やかに、徐々に付きが良くなってくるというセッティングです。初心者には優しいかもしれませんが、ちょっとリニア感に欠けるかな。。。

加速感はいいです。そして排気音がしっかり聞こえてきて気持ちがイイ。ハンドルバーや車体には大きな振動はありませんが、高めのギアで低回転から加速させると、ドコドコとビッグツインらしい反応をしてくれます。60-80km/hで少しの加減速を繰り返しながら走っていると口角が緩んでくるほど楽しいです。メーターはスピードのみのシンプルなもの。やはりタコメーターは欲しいかな。高回転まで回すと「ブーン」と連続音になりますが、振動もなくなり、高速クルージングも快適でしょう。

天竜川の堤防道路を中心に試乗したのですが、コーナリングが若干不安定に感じました。フレーム剛性は高そうなのでサスペンションとタイヤ(メイドインブラジルのピレリ)に起因しているようです。STREET TWINの名のとおり峠で飛ばす類のバイクではないのかも。フロントシングルのディスクブレーキは、フロントタイヤを鳴かすほどのストッピングパワーを持っていますし、当然ABSが装備されます。

30分ほどの試乗を終えて、お店に戻ると、「是非T120にも乗ってみてください」とのこと。事前情報をほとんど集めていなかったのですが、”T120”という栄光のグレード名を与えられた新生ボンネビルは1200ccになっていました。

STREET TWINよりシートが40mmほど高いですが、足つきはMT-07より良好です。マフラー形状はやはりこちらの方がトライアンフらしいですね。タコメーターも加わり、やはりSTREET TWINよりははるかに高級感が漂います(価格は45万円高いです)。

エンジンはSTREET TWINのボアを大きくして1200ccにしています。当然トルク感が増していますが、フィーリングそのものはロングストロークのSTREET TWINの方がキャラが若干濃いと感じました。一番違いを感じたのはコーナリング特性で、T120はとてもしっとりと落ち着いています。当然サスのグレードも違うのでしょうけど、車重が20kgほど重いのも影響していると思われます。

STREET TWINに装備されているトラクションコントロール(このエンジン特性で本当に必要なのかな?と感じていますが)に加え、T120にはインジェクションマッピングが二種類に変えられます。通常の"ROAD"モードと雨天時用の”RAIN"モードで、右側のスイッチボックスで切り替えられます。そしてグリップヒーターも標準装備、ウィンターツーリングに重宝することでしょう。

こうやって2台を連続して試乗すると、その差がはっきりわかります。私だったらエクステリアデザインと足回りでT120を選ぶかな♪

30分ほどT120を楽しんでお店に戻ると、これまたブランニューのスラクストンRのエンジンに火が入っていました。

低いクリップオンハンドル、SHOWAのアジャスタブル倒立フロントフォーク、OHLINSのリアサスと、カフェレーサーの雰囲気ムンムンです。ピカピカに磨かれたステアリングステム、ヘアラインのフィラーキャップなど、細部の仕上げにも気合が入っています。価格は179万円也。私の愛車MT-07Aより100万円以上高いです(比較しても仕方ないですね^^)

と言うことで、新生トライアンフは水冷になってもちゃんとキャラクターを保っています。STREET TWINは100万円を切る価格設定ですが、質感はそれなりです。足付きの良さと取り回しの軽さで女性ライダーに人気が出る気がします。
T120はその名に恥じぬ動力性能と質感を得ています。お金に余裕が出来たら欲しい一台です。

さて、長々とお邪魔してしまったトライアンフ浜松からMT-07に乗り、先ほどの試乗コースを経由して北に向かいます。う~ん、やはりMT-07はトータルバランスがイイ!でも水冷270度クランク並列ツインと言うほとんど同じレイアウトのエンジンなのに、鼓動感が1/3位です。このまま排気量を1200ccにするとボンネビルみたいになるのかなぁ?などを考えながら、美しい桜を見ながら約100kmほど走り、無事帰宅いたしました♪

モーターサイクルは楽しいですね!