正常血圧でも高めの130-139/85-89 mmHgは正常高値血圧と呼ばれ,より低い血圧に比べると循環器病の危険性が高く,高血圧になりやすいことから,食塩制限を含む高血圧に準じた生活習慣の修正が勧められています。また,糖尿病や慢性腎臓病の人は,正常血圧でも循環器病や腎不全の危険性が高いことが知られており,予防のために食塩制限が重要と考えられます。したがって,日本高血圧学会減塩委員会は,高血圧の予防のために,血圧が正常な人にも食塩制限(1日6 g未満)をお勧めします。特に糖尿病や慢性腎臓病の人には,循環器病や腎不全の予防のためにも,1日6 g未満への減塩を推奨します。また,大人になっての高血圧や循環器病を防ぐためには,子供の頃から食塩を制限することが望まれます。