「偶然ってさ、宗教的なことだと思うんだよね」

クリスマスを目前にした23日の夜、
私はデザイナーのヒロカズと2人で映画を見ていた。

「例えばどういうこと?」

「偶然が起こった時に、神のお導きのような気分になるでしょう」

彼と話すのはいつも楽しい。
物事を一つひとつ言葉で分解していく作業は、
機械のふたを開けた時に(こんなシンプルなことだったの!?)という
あの素敵な驚きに似ている。

「でもそれは、人生の一瞬の点が線になるという瞬間な訳で、
それを線と捉えるか点と捉えるかは、その人の姿勢次第なんじゃない?」

「そうだね。線で捉えていくことは、人間にしか出来ないことで、
偶然を必要以上に線で捉えて『運命』と呼ぶことは、結構素敵なことだけどね」

そんな話を朝になるまでしていた。
きっと去年見ていたら全く掴めなかったんじゃないかと思うけれど、
25歳になってから見る『マグノリア』はとても面白かった。


久しぶりに東京に戻って来て、
ツアー後の倦怠感を感じながら、
仲間たちといつまでも話していられるのは本当に楽しい。

-貴方が過去を捨てたと思っても、過去は貴方を追いかけてくる(映画/マグノリア)-

望むところだ、と思いながら
188分の超大作を見終わった。

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3度目の全国ツアーが幕を閉じました。
何億もの「偶然」を経て、あのステージに立てたことがとても誇らしいし、
何より私はとても楽しい一ヶ月間でした。

もし皆様が楽しんでくれたなら、是非また遊びにきて下さい。
新しい作品を持って、また必ず会いに行きます。

HELLO ENDING
12.10 新潟 LOTS

2年前、なかじんのおうちの車に機材を乗せて、
初めて自分たちだけで遠征に行った思い出の地、新潟。
スタッフ抜きで遠征に行くのはそれが最初で最後だったから、
こんなにたくさんの人が新潟で集まってくれることがとても感慨深かったです。


HELLO ENDING
12.14 :広島 CLUB QUATTRO

ピアノを弾いているのがあまりに気持ちが良くて、
頭が一瞬真っ白になるような、最早エロチシズムを感じてしまって
「もっとピアノ弾きたい!」と、突然のソロ演奏を始めてしまった思い出の公演。
聴いてくれてありがとう。この写真、なかじんの指が邪魔でゴメンね…


HELLO ENDING
12.16 福岡 LOGOS

駅を降りた瞬間に「何か…トンコツの匂いがする…」と
メンバーたちはスケジュールの合間にラーメンを食べたりして、
この街にくるといつも食べ物で癒されるな、と思います。
たくさん出待ちをしてくれていたのを覚えているよ。とても嬉しかったです。


HELLO ENDING
12.19 大阪 なんばHATCH

父も母も祖母も祖父も叔母も伯父も従兄弟も
全員大阪人の私が生まれたのは、大阪の吹田病院でした。
だからこの地で、こんなに人が集まってくれて、
賑やかな夜を過ごせたことを親族たちに見せられたのが、
誇りに思えた夜になりました。


HELLO ENDING
12.20 名古屋 ダイアモンドホール

ツアーファイナルの地が名古屋で良かったと、心から思う素敵な夜。
出来ることを全てやり切って、くたくたになったけれど、
終わってからは朝まで盛大に飲み明かしました。

お酒を飲んでいたらあまりに気持ちが良くて、うちのチームの最年少のオダ君(23)に
「もっと女の子として扱ってよ」「全然足りない。足くらいは舐めてくれないと」と
過激なパワハラをしてしまいました。完全に飲み過ぎました。


最後に、ライブというのは本当に多くの人と一緒に作っているもので、
一緒にツアーを回ってきた優秀な『チーム・セカオワ』に
感謝と心からの「お疲れさま」を送りたいです。これからも頑張っていきましょう。

年末はRadio Crazy(大阪)と、カウントダウンジャパン(幕張)に出演します。
こんな風に年末を迎えられるのって、ワクワクする。

人生って突然後ろからカナヅチで殴られるような
逃げることも隠れることも出来ない苦しみに襲われることがあるけれど、
音楽をしている時だけでも、楽しい時間を一緒に過ごせたら、と思っています。