嵐にしやがれを待ちながらこの感想書いてます。
でも多分、書き終わる頃には放送が終わってそうな予感!!
9話の再放送は台風直撃で会社が半ドン(※死語)になったため、珍しくリアタイできたお話しですが。
画面にずーっとL字の台風情報待機&きんこんかんこん気象速報入りまくりで全く話に集中できなかった悲しみ……
実は最終回と合わせて見ると、時系列的に「この事件は最終回の事件の真っ最中に割り込んで来た事件か?」と物議をかもしてた、いろいろいわくつきのお話しです。
さて9話のお話は、珍しく榎本から弁護士ーずに電話が入ってきたことから始まります。
榎本から純子に電話→芹沢に回す→「よう元気?」→「はい、体調に問題はありません」のやりとりには本放送時と変わらず笑わせてもらいました。
榎本いわく、ただいまお仕事でとある企業に出向いてるのだが、弁護士を紹介してほしいと言ってるので紹介してもいいか、という文句のつけようもない真っ当なお仕事の依頼。
もちろん企業法務専門を掲げてる芹沢に文句があるはずもなく、「いつでもOKよ」と快く請け負ったら、出向いた先がどう見てもヤのつく方々がたむろしている、いわゆる反社会的組織の……まあ深くは言いますまい。
中国語とかタイ語とか、アジア圏の言語が飛び交う職場にあからさまに腰が引けてる純子と芹沢ですが(聞き慣れない言語を一発で聞き分ける芹沢の意外な語学堪能ぶりも見ものでした)、その異様な空気に全く飲まれる様子がなく、淡々とお仕事してる榎本は相変わらずKYというか何というか。
そんな中、場違いな幼女(10歳くらいだから幼ではなく少?)が登場して榎本に「可愛い顔、タイプ♪」ってドラマ屈指の名セリフを残したのは記憶に新しい。
幼女の名前はミサちゃん。本当は榎本は彼女を「ミサさん」と呼ばせる予定だったのに、榎本の中の人がかみまくって「ミサたん」になってしまうので「ミサちゃん」に切り替えさせたという逸話を残した少女です。
4年後、中の人は滑舌を克服して別の女性を「ミサさん」と呼ぶことに成功するのですが、それはまた別の話。
まあ、それはともかく。何でこんなヤのつく人がうろうろしてる会社にミサちゃんみたいな幼女がうろうろしてるのかと言えば、パパがここの従業員だから、だそうな。
ミサちゃんパパ。またの名を平兵衛さん。違うか。
何か殺伐した会社の中では笑顔がほわーんとした長身の男性ですが、失礼ながら言動から若干いろいろ足りない感がにじみ出てますな。ちなみに今回の被害者です。
さてさて榎本がもくもくとドアに鍵を設置してる間に芹沢は会社の社長に個室に連れ込まれて「うちの会社の顧問弁護士になるな。断ったらどうなるかわかってんだろうな?」的な脅しを受けてちびりそうなほどガクブル。
その一方で不穏な噂もちらほら。何とこの会社では、ちょいと前に副社長が謎の死を遂げているとのこと。
拳銃で額を一発。現場は密室だったんで、何となく自殺っぽく言われてるけど、榎本に言わせれば「自殺するなら額じゃなくこめかみだろう」的な根拠で自殺じゃないのでは? と疑っているらしい。
実はその死体の第一発見者がさっきも登場したミサちゃんパパで、副社長がいた部屋の外にはずっと自分がいて、銃声がしたとき自分はすぐに飛び込んだけど部屋の中には間違いなく副社長一人で……的な証言をしてるらしい。
おう。この事件は裏がありそうな雰囲気がぷんぷんするぞ。
社長に加えて幹部? 副社長? の坂口さんとか哀川翔兄貴とか犬飼さんとか、いろいろ裏がありそうな方々を紹介されてヤのつく方々が集う場所から逃げ出す弁護士ーず+榎本。
あ、芹沢いわく、社長の申し出はきっぱり(?)断ったらしい。
榎本は社長から超高級な日本酒をもらって若干嬉しそうですが、それについてやいのやいの文句言って後でしっぺ返しくらう弁護士ーずでした。
なお、このシーンで一番笑ったのは、幼女ミサちゃんに「誰?」と問われて、純子が自分のことは「お姉ちゃん」と称したくせに榎本のことはしっかりと「おじちゃん」と称していたところです。
榎本は特に何の反応も示してませんでしたが、内心ムッとしてたんじゃなかろうか。
――で、ミサちゃんパパが殺されちゃったんですよね。。。
この回、被害者に何の非もなかったという意味では鍵部屋屈指の不憫な被害者でしたよ。
被害者は犯人のことを信じきっていただけに。
異変を察知したヤのつく方々に真夜中に呼び出されて、「おうさっさと開けろ!」「お前がつけた鍵だろうがよお!」とすごまれながら黙々解錠してる榎本の背中がとっても印象的でありました。
9話は、実は唯一、まだ文庫化されてないお話しが原作だったのですねー。
雑誌に掲載された最新のお話しで、従ってわたしはまだ原作を読めていないので、原作からどの程度改修がかかったかわからんのですが、この話も5話、8話と同じく、トリック的にはいろいろうーん、だったかなあ。
でもちょこちょこ「きゃー♪」なシーンはありましたよ!
幼女ミサちゃんに泣かれてうろたえる芹沢とか!
ヤのつく社員達に追いかけまわされて例のおねえ走りで逃げ回る芹沢とか!
哀川翔兄貴が純子と榎本相手にすごんでるところにかっこよく現れて啖呵を切る芹沢とか!
哀川翔兄貴がいなくなった後、へたへたへた~~っと崩れ落ちる芹沢とか!!!
あれ、何か芹沢ばっかりw 9話は芹沢大活躍な話でもありましたね。
前々から書いてますが、鍵部屋は実は榎本が単独で解決できた話は少ないのですよ。
今回も、ヤのつく方々のお願いに従って、弁護士の権限使って登記簿とか調べてくれて、結果、犯人の動機を見つけ出してきましたからね!
他、ヤのつく方々に「青砥さんて可愛いね~」とか言われてうろたえる純子さんとか?
あ、後、意外と榎本が酒豪らしいとわかったのは収穫でした。
日本酒一升瓶を一人で空けるってすごい。
純子から「一人で飲むなんてずるい!」と責められても顔色一つ変えず「利益教唆になるのでは?」とさらっと言い返す様に、榎本の黒さがちらりな回でもありましたねー。
……が、まあ何といっても、今回の事件での見所は謎解きシーンですよ。
犯人を問い詰めた瞬間、逆切れた犯人に拳銃つきつけられても微動だにしない榎本ですよ。
その裏で、さりげなくヤのつく方々が純子をかばってるシーンも「きゅん」って感じでした。できればその役目こそ榎本に担って欲しかったもんですがwww
結果として登場した社長が啖呵切って榎本は怪我一つなかったわけなのですが。
あそこで逆切れた犯人がパーン! ってやったら……榎本、自分の命は大切にしなきゃダメだよ……何か、榎本の過去には計り知れない重ーいものが潜んでそうな予感?
しかしトリックはいただけない。
いくら被害者がちょっと何かいろいろ足りなそうな人だったからって、本物の拳銃と水鉄砲を間違えるか?
そもそも、もし被害者がコップにうつして飲もうとしてたら……まあ、その辺は、被害者の性格を知り尽くしてた犯人なら、「あいつなら大丈夫」って確信があったんでしょう、ってことなんでしょうが。
犯行の動機が「副社長殺害において、決定的シーンを見られたから」ってのは、納得はできるけど被害者が不憫で仕方なかった。ちゃんと犯人の言いつけに従って、被害者は黙ってたのに。
まあ2人殺してるから、あの犯人には相応の罰が下ることでしょうが。一人残されたミサちゃんのことを思うと、よかったね、とは言えないよなあ……
……と割り切れない思いを抱いていただけに、ラストがちょっとほっこりでよかったですよ。
公園で一人寂しくブランコに乗るミサちゃん見かけて、自ら歩み寄る榎本とか。ミサちゃんのこと、可哀想に思ったのかな?
「あなたのおかげで、お父さんを殺した犯人がわかりました」って言ってもらえて、ミサちゃんはちょっと救われたのかな?
その後、笑顔で「じゃあ結婚して♪」って無邪気に迫るところに、なかなかの小悪魔に成長するであろう片鱗が伺えましたし。
芹沢と純子は「ぷぷぷ」って含み笑いしながらからかってましたが、榎本30才、ミサちゃん10才と考えると、40才と20才になったら可能性はありますよね。芸能界にはもっとすごい年の差夫婦なんていくらでもいますし。
はっ! ミサちゃんこそ、純子最大のライバルとなるのか!?
果たして、ミサちゃんはその後どうなったのか。施設に引き取られたのか、あるいは遠縁の親戚にでも引き取られたのか? ドラマで語られることはありませんでしたが。
榎本引っ張って一緒にブランコに乗ったシーンから、どうか幸せになってくれ、と祈らずにいられなかったラストでありました。
――ところで冒頭でツッコんだ日付の件。
9話では、被害者がミサちゃんに電話をかけた時間とかが重要な争点になるのですが、このとき大写しになった携帯。そこに表示された日付が、10話、11話の事件の始まりより後の日付になっていたらしいです。
最後の事件はそれなりに厄介な事件で日数を費やしてたので、間に別の事件が挟まっていたとしてもまあ不思議ではないかもしれませんが。
最終話は……ほら、例のあの展開があるので。
もしかして榎本、警察に見張られてたんじゃないの? あんなヤのつく方々のたむろする会社に出入りしてて、余計に心象悪くしたんじゃないの? とどうでもいいことが気になったりしました。
そしてもっとツッコミたいのは、あの会社は東京総合セキュリティと正式な契約を結んでいるのかどうかです。榎本が個人的に仕事受けてたんじゃなかろうな。あの手の方々の協力を得ていたと考えれば、海外帰りの榎本がいきなり東京でセキュリティショップを開店していたことにも説明がつくのですが。ダイヤとかダイヤとかダイヤとか(略)
以上、駆け足気味に9話の感想終わり!
案の定、しやがれ終わってしまいました。マッシュルームカットがとってもかわいかったです(←感想)