鍵のかかった部屋 8話感想① | 世界一難しい恋の話

世界一難しい恋の話

2016年04月13日スタート
日本テレビ系列水曜22時
連続ドラマ「世界一難しい恋」の応援・感想ブログです。

Twitterに、ちらほらと「忍びの国」のエキストラに参加した、という方の情報が漏れてきています。

やはり情報規制があるのか、あまり詳しいことは言えないけれど……と、皆言葉を濁しつつ。

共通しているのは「忍びの大野智はすごい」だそうです。

智担は悲鳴が漏れぬよう、さるぐつわを装備していけというアドバイスまでありました。

あまりにかっこよくて「かっこいい」とつぶやいたら「んふ」を上目遣いに微笑まれた、可愛かったと男性エキストラからの目撃情報も寄せられました。

どうしましょう。ハードルが上がりすぎて困ります。

早く予告来ないかなービジュアル解禁まだかなー

10/10にまた「みんなの映画」があるらしいですが、関西ではもちろん放送されないのです(くっ)


それはそれとして「鍵のかかった部屋」の感想です。

ついに8話……! でも再放送終わって結構経ってるのにまだ8話って言うべきか!


今回の始まりは、めざましテレビに出演する芹沢と、それを見守る青砥純子嬢の2人でスタートしました。

めざましテレビは実際のセットを使って実際にめざましテレビに出ているキャスターが本人役で出演して下さったんですよ! セカムズのときのZIPコラボといい、滅多にドラマには出ない黒柳徹子さんがゲスト出演してくださったテレ朝ドラマと言い、大野智ドラマは局を上げて応援してくれる率が高いように思います。

今回の芹沢は、今をときめく敏腕弁護士みたいな位置づけで出演したみたいですが、しっかりと「密室事件をいくつも解決しているそうですね」と持ち上げられて、「ま、今まで7つほどですかね?」とすぐ調子に乗る芹沢です。

まあ確かに今まで7話分の事件を解決してはいますがそれ解決したのは芹沢じゃないじゃん、と思ったり。

そこにゲスト出演した女性タレントからある相談を持ち掛けられます。


何でも、彼女の伯母であり、現役の少女漫画家である女性が自宅で事故死した、と。

いや、警察は事故死と判断したが、自分は事故死とは思っていない。いろいろ状況が不自然!

どうか密室殺人事件をいくつも解決した芹沢先生に、伯母の事件の謎を解き明かして欲しい!


何しろことは生放送のスタジオ。その女性タレントの一言一句はテレビを通じて全国に流され、芹沢の挙動ももちろん以下同文。

こんな状況で、芹沢が「忙しいから無理」なんて言えるか? いや無理っ!


というわけでいつものパターン。「あいつを呼べ!」「あいつって?」のやりとりの次の瞬間には、シーンが現場に切り替わって榎本が出現しています。相変わらず付き合いがいいな。

なお、弁護士ーず+榎本がそろったところで、件の女性タレントより、今回の事件の何が不自然なのかの説明があります。


・被害者は自宅で頭を殴られて死亡。警察の見解では、被害者が酔って転んだところに大理石の重たい時計が頭の上に落下して亡くなった、つまり事故だ、と判断。

・事故と判断した理由は現場が完全な密室だったから。

・事件の流れは、アシスタントAが9時~17時まで働いて帰宅した後、被害者は一人になった後、酒盛りを始めた。そして事故を起こした。22時にアシスタントBが現場を訪れた。そのときアシスタントBは合鍵を家に忘れてきたので、被害者に開けてもらおうと庭の方に回り込んだら、リビングで倒れている被害者を発見して通報した

・しかし、被害者が亡くなる直前、女性タレントは被害者と電話で会話しており、そのとき、被害者は一人ではなくアシスタントと酒を飲んでいると証言していた

・つまり、被害者は事故にあったとき、一人ではなかったと考える→事故じゃない?


という理屈らしいのですが、そこで榎本から強烈なストップ。合鍵があったんなら密室とは言えないでしょうと、あまりにも素早い否定でした。

その疑問には女性タレントも納得。確かに被害者の家の合鍵はアシスタントAB両名とも所持していて、その2人なら現場を自由に出入りできた。それでも、現場は密室だったのだ、と。

その理由は?


芹沢「わーっ!」


ワンワンワンワンワン!!! と犬に吠え掛かられて、めっちゃ腰が引けてる芹沢です。

そう! 被害者は番犬がわりに犬を飼っていた。この犬が被害者以外に誰にも懐かず、被害者以外の誰かが玄関を通りかかったのならこのように盛大に吠えていたはず! ところが近隣住民の証言によれば、アシスタントAが帰宅してからアシスタントBが訪れるまで、この犬はただの一度も吠えていない! だから玄関を通った人間はいない! という理屈でした。


このときわたしは思った――犬を黙らせるだけなら、それこそ睡眠薬入りのエサを投げ込むとかいくらでも方法はありそうだからやっぱり密室とは言えないのでは?


そう。8話はミステリーとしての出来はいまいちだと正直思ってます。

というのも、これ、原作ではほんの数ページのショート・ショートです。作者がおまけ的に書き下ろした完全なるギャグ・コメディなので、むしろこれを原作にしてここまでシリアスはミステリーに仕上げた脚本家の腕はすごいです。

なわけでいろいろトリックとしては甘いところも目に付くのですが、ま、そのツッコミはおいおい。


視聴者のツッコミはよそに、とりあえず犬が吠えなかった=密室説は採用されます。

弁護士ーずと女性タレントが深刻な顔で話し込む中、全く意に介さずマイペースに部屋の中を調べまわる榎本を背景に、いろいろと女性タレントから証言を得ます。

いわく、被害者のテーブルの上には飲みかけのビールやらが置いてあったがグラスは1つだけ。

いわく、落ちて来た大理石の時計はめっちゃ重たくてこれが落ちて来たら確かに致命傷になったのもうなずける。

いわく、被害者は仕事にはとっても厳しくてアシスタントも誰も長く居ついてはくれなかったが、例外としてアシスタントBだけは被害者を尊敬して10年以上もアシスタントを務めていた。

アシスタントAはまだ一年ほどの付き合いになるが、被害者に才能を認められて重要な仕事をどんどん任されるようになっていた。

さらに、芹沢が被害者の時計コレクションに注目。ああ、2話で芹沢が大切にしてた時計コレクションごっそり盗まれたって伏線がここに活かされるとはw

どの時計もかなり高価できちんと手入れされてるのに、なぜか時計が一つだけ止まってた。


うーん? と悩んでるところに、突然アシスタントAが乱入してきて「あたしは先生を殺してなんかいませんよ!」と宣言。

この登場シーンがいきなり不自然だと思ったのはわたしがミステリー慣れしてたから?

ちょっと派手めな美人のアシスタントAは、何というか見るからに気が強そうで、自分は被害者を殺してないし殺す理由もないと断言。何か疑われてそうだからそれだけ伝えに来ました! と一方的通告です。

続いて、いきなり犬が盛大に吠えたから何事かと思って庭に出たら、見るからに地味で大人しそうな女性が犬に怯えて何やら機械を向けていた。

アシスタントAがそれを見とがめて叱責。どうやら、その地味で大人しそうな女性が、10年ほど被害者についていたというアシスタントB。

彼女が向けていたのは犬を撃退するグッズで、どうも犬にしか聞こえない音を発する機械らしい。先生の大切な飼い犬に何すんだ! と怒るアシスタントAに、犬が苦手だ、としおらしく訴えるアシスタントB。


うん。鋭い人ならここであからさまに不自然な点に気づくと思うんだ。

アシスタントAが登場したときは、犬、吠えてないやんw

何でここに誰も気づかないんだ? と視聴時、不思議で仕方がなかったのだが、ちゃんとこの点は後で弁護士ーずのどっちかが気づいていたのでまあそれはいいとして。

アシスタントBは自分のことを「先生の一番弟子」と自称。それについてめっちゃ険しい目を向けるアシスタントA。もう露骨に仲が悪そうな空気が伝わってきますな。

実際、女性タレントの証言で、アシスタントAもBも被害者との仲は別に悪くなかったらしいがアシスタント同士の仲は最悪に悪かったらしい。女の嫉妬は怖い。

あ、そういえば被害者も容疑者も全員女性ばかりってこの事件が初めてだな。いやそれはともかく。


榎本が調べたいことは調べたと言って、とりあえず被害者宅を辞去。

最後に一つ確かめたいと事件現場の隣家に出向き、本当に事件当夜、犬は吠えなかったのか、と念押し。

隣家の住民は無駄に断言です。あんまりにも犬がうるさくて迷惑だから、次吠えたら文句言ってやろうと待ち構えてたらしいです。意外なところから密室の補強が来ましたな。

やっとこさ吠えたと思ったらそれが事件発覚の夜10時過ぎ。やはり、アシスタントAが帰宅してからアシスタントBが訪れるまで、誰も現場には来なかった、と考えるべきなのか――


なお、ここで榎本が意外と営業能力が高いという意外な一面が披露されました。

榎本が警備会社の人間と知って、この辺りは空き巣が多いから防犯カメラを設置したいと相談する隣家の住民に卒なく担当者を手配する榎本です。

てっきり、榎本はコミュ障だから地下に引きこもりになったのかと思ってましたが(※違うということは最終話で判明する)

あら、意外と普通に会話できるやん、と思ったり。純子の友達に営業したときはものすごい早口でまくし立てて相手にドン引きされてましたが、隣家の住民に対してはそんな様子もなく。東京総合セキュリティは一つ売り上げを伸ばすことになりましたとさ。


――それはともかく事件ですよ。

例によって、地下備品倉庫にて、弁護士ーず+榎本で話し合いですよ。

芹沢は事故だ事故だ! と決めつけようとするのですが、榎本は「事故じゃない」ときっぱり。

玄関の補助錠が壊された様子はなかった。救急隊員はアシスタントBの合鍵で玄関のドアを開けて救助に向かったらしいが、もし補助錠が内側からかけられてたら、補助錠は壊されていたはず――つまり、補助錠はかけられていなかった。

被害者はドアに補助錠つけたり窓に補助錠つけたり番犬飼ったりものすごく防犯意識が高かったのに、実際、窓の補助錠はどれもばっちりかかってたのに、玄関の補助錠だけ忘れるなんて状況的に不自然だ、とのこと。

じゃあ、一体犯人はどうやって密室破ったんだ、というツッコミにはまだ答えは出てないとのことですが――


もしそれが、人間の作った密室なら。破れない密室なんて、この世には存在しません。


鍵部屋屈指の名セリフきーたーっ!!!!!

誰も自分に味方してくれなくて芹沢はすっかりふてくされモードですが視聴者の心はそれで一気にわしづかみですよ!

さてこの密室、榎本は無事に解き明かせるのか!?

長くなったので次回に続く!