社員の祈り空しく、松田さん再就職の話はあっさり和田から鮫島の耳に入ることになります。
和田「別にいいよね? だって君がクビにしたんでしょ?」
鮫島「……松田の口からうちのホテルのやり口を盗むつもりで?」
和田「はっはっは。世界1位のうちが17位の君のホテルから!? 面白いこと考えるねー!」
鮫島「17位ではなく13位です!」
もう全くもって相手にされてませんw
余裕綽々の和田と比べて鮫島の器のちっちゃいことw
しまいには、和田からまで「器の小さい男はもてないよ」と言われる始末。
余談ですが、このときの「ちっ、余計なこと言うんじゃねえ」と言いたげな秘書の表情が最高でした。
鮫島も精一杯、「冗談ばっかり言ってたら人生に嫌われる」と反論を試みるのですが、和田は気に掛ける様子もなく「今のところ嫌われたことはないねえ」と受け流します。大人です。
それどころか、「鮫島くんもかなり運がいいと思うよ」と鮫島を褒める余裕まで見せる始末。
和田「こーんな綺麗な秘書がいつも傍にいてくれるんだもん。こんなラッキーなことってないよねえ?」
和田秘書「はい、羨ましい限りです」
鮫島秘書「(ぽっ)」
鮫島「(ぎろっ)」
この一連のやり取りは必見です。目と目で会話する秘書と社長が最高です。
もう秘書とくっついちまえよw
なお、鮫島と秘書が視線で攻防してる傍らで、和田はお茶を運んできた女性をいつも綺麗だねー髪型変えたんだねーとほめそやしています。
こういうところがもてる秘訣だと思うのですが、残念ながら鮫島は学ぶつもりはないもよう。
和田は決して鮫島を嫌ってはいないみたいだし、10以上も年長で多分仕事の上でも先輩なんだから、無理にはむかおうとしないでうまくすり寄ってそのやり方を盗むくらいの心意気を見せてくれないもんでしょうか。
……という視聴者の心の声は伝わる様子もなく、社内に戻るなり「松田の再就職担当は誰だー!!!」と怒鳴りこむ鮫島社長です。
先日のやり取りですっかり友達になったつもりの家康くんが「まあまあ」となだめにかかるのですが、「お前かー!」と怒鳴られて速攻で逃げ出すあたり、何というか、現代の若者だなあって感じです。
気まずい空気漂う中、毅然と「わたくしです!」と立ち上がる美咲にうろたえる鮫島ですが、ここで「あ、君ならいいや……」と引き下がる展開にはさすがにならず、「話があるから社長室に来ーい!」と美咲を呼びつけます。
声がめっちゃ裏返ってたんですが、社員には不審に思われなかったのでしょうか?
美咲「松田さんの実力を考えたら、ステイゴールドホテルで十分やっていけると思ったからです!」
美咲「松田さんをクビにされたのは社長じゃないですか!」
美咲「これ以上、松田さんの人生を邪魔しないでください!」
えー、一応、鮫島は頑張って社長としての威厳を保ちながら、競合他社に社員を流出させる危険性、下手したら背信行為になりかねないことを注意しようと試みたのですが、美咲にこてんぱんに言い負かされてます。
一言責められるたびに美咲から離れて秘書の傍に寄ってく鮫島の姿に笑ってしまってごめんなさい。
しかし美咲は気が強い。帰国子女だから? 普通、平社員が社長に対してあそこまで強く出るってできないですよ。
何故にここまで? という伏線は、実は2話のかなり冒頭に流れて、美咲と松田さんの間には個人的な交流が生まれていたんですね。
再就職を手配する傍らで、松田さんがいかに人望厚い人柄だったか、いかに仕事に対して優秀だったかを知ったようです。
理不尽にクビを切られても恨むことなく、手製のつまようじ袋を差し出して「これを社長と美咲さんに」という松田さんの人柄に心を痛めていたからこそでしょう。
美咲「そんな社長に松田さんは――!!」
すっかり小さくなってしまった鮫島にとどめ刺すように手作りつまようじ袋渡して去っていく美咲。いなくなった途端に態度が大きくなる鮫島は本当に器がちっちゃ(ry
鮫島「何て生意気な女だ(ぷんすか)」
秘書「言っていることは間違ってないと思いますが?」
鮫島「どうしてくれるんだ、これですっかり嫌われたぞ!」
何でそうなるw
鮫島が美咲に嫌われたのが何で秘書のせいになるか、ここ本気で理解不能だったのですが、とかく鮫島は自分が悪いとは思ってないもよう。駄目だこりゃ。
秘書「彼女からは手を引くと決めたのでは?」
鮫島「右手は引いたが左手は引いてない!」
この脚本家は心に刺さる名言を残しますね。
とかく未練たらったらな鮫島はていっ! とつまようじ袋をごみ箱に捨ててやだーやだー松田が和田のホテルに再就職すんのは嫌だけど美咲に嫌われるのはもっとやだー! とわがままふりかざします。子供だ。
そんな鮫島に秘書はまさしく母の愛で優しく諭します。
秘書「まず、松田さんの再就職には目をつぶってください」
鮫島「(くわっ!!)」
目をつぶれと言われるのに目を見開く鮫島が非常にツボでしたw
とにかく男として器の広いところを見せろ。
美咲に嫌われたくないのなら、自分が変わらなくてはいけませんよ、と秘書に諭され、窓際に腰かけて思い悩む鮫島です。
さて、何を言われても自分を曲げようとしなかった鮫島が変われる日は来るのでしょうか――
どうでもいいけど窓際に腰かける鮫島をコップのふちことして売ってほしい。