◯ひぐちカッターーー!!!
●うわぁ!…なんすか、いきなり。
◯昨日に引き続き、ルネサンスやっていきましょう!というわけで、今日は絵画・建築・彫刻だ!昨日も言ったけど、ルネサンスは“人間中心の時代”ですから、絵画もありのまま、よりリアルに、つまり写実的に描こうとします。そうして生まれた技術が遠近法!レオナルド=ダ=ヴィンチの最後の晩餐なんて、典型的な例だよね。
●近かろうが遠かろうが、神様をでっかく描く時代は終わったわけですね!
◯そういうこと!じゃあまずはイタリアから!今日も一問一答形式で覚えていこう!
<ジョット>(1267~1337)
「聖フランチェスコの生涯」。近代イタリア絵画の祖と呼ばれる人物。
<ボッティチェリ>(1444~1510)
「春(プリマヴェーラ)」、「ヴィーナスの誕生」。一度は見たことあるはず。この人は、キリストじゃなくて、ギリシア神話を題材に女性美を描いている!このへんがルネサンス。
<レオナルド=ダ=ヴィンチ>(1452~1519)
「最後の晩餐」「モナ=リザ」。言わずと知れたルネサンス期を代表する万能人!「最後の晩餐」は、イエスが逮捕される前の晩、13人の弟子たちと最後の食事をする場面を遠近法を使って描いたもの。ちなみに「モナ=リザ」はルーヴル美術館にあります。なんで、フランスのルーヴル美術館にあるかって?それは、ダヴィンチが晩年、フランス国王フランソワ1世に招かれていたからです!
<ミケランジェロ>(1475~1564)
「天地創造」「最後の審判」、『ダビデ像』。「天地創造」と「最後の審判」はそれぞれシスティナ礼拝堂の天井と壁に描かれています。『ダビデ像』は彫刻だよ!
<ラファエロ>(1483~1520)
多くの聖母子像を描いた人物。聖母子というのはマリアが赤ん坊のイエスを抱いている絵のこと。ハイレベルだけど、「アテネの学堂」という絵も描いている。これ、見るとおもしろいですよ。古代ギリシアやヘレニズム時代の哲学者たちが50名以上描かれているんです!その中央に描かれているのがプラトンとアリストテレス。だけど、このプラトンの顔…なんとダ=ヴィンチをモデルに描いているんです!ラファエロが尊敬していた証拠ですね!
<ブルネレスキ>(1377~1446)
「サンタ=マリア大聖堂」を設計した人物。
<ブラマンテ>(1444~1514)
「サン=ピエトロ大聖堂」改築の最初の主任。ローマ教皇<ユリウス2世>の命令で始まったサン=ピエトロ大聖堂の改築は、ブラマンテ時代には完成せず、ブラマンテの死後、ラファエロ、そしてミケランジェロがその後を引き継ぎました。
これでイタリアはおしまい!その他の国いってみよう!
【ネーデルラント】
<ファン=アイク兄弟>(14末~15前)
(フランドル派)の油絵画法と覚えておけば十分です。
<ブリューゲル>(1528~69)
「農民の踊り」。農民の暮らしを題材に絵を描いた作品。たくさんの子供たちが遊んでいる絵もあります。見とこう。
【ドイツ】
<デューラー>(1471~1528)
「四使徒」。画家としてだけではなく、版画家としても覚えておこう。
<ホルバイン>(1497~1543)
「ヘンリ8世の肖像」「トマス=モアの肖像」「エラスムスの肖像」。ドイツ人ですがヘンリ8世の宮廷画家としてイギリスで活躍します。肖像画のホルバインと覚えておけばじゅうぶん!以上。
○よし!ラストは自然科学だ!ルネサンス期は、特に天文学に要注意!
<コペルニクス>(1473~1543)。
ポーランド人の天文学者。『天球回転論』で、それまでの常識だった天動説に挑戦し、地動説を主張した人物!
<ジョルダーノ=ブルーノ>(1548~1600)
この人はイタリア人。「宇宙は無限だ」と言い張ったせいで、火あぶりの刑となりました…。
<ガリレオ=ガリレイ>(1564~1642)
この人もイタリア人。 振り子の等時制の実験や、落体の法則発見でも有名です。ガリレオは初めて望遠鏡を使った天文学者です。ってことは、彼以前の天文学者はみんな肉眼だけで夜空を観察していたということになります。さて、天体観測をした結果、地動説を確信したガリレオは、『天文対話』という本を出して地動説を主張します。ところが、ガリレオは宗教裁判にかけられ地動説の放棄を迫られてしまう。放棄しなかったらジョルダーノ=ブルーノみたいに火あぶりです。結局ガリレオは地動説を放棄するという書類にサインをした。ただ、サインをしながら言ったそうです…
「それでも地球はまわっている。」
と…
●かっこいい…
<ケプラー>(1571~1630)
ドイツの天文学者。惑星の運行法則(=ケプラーの法則)を発見した人物。データから地動説を確立しました。以上。
○最後に、ルネサンス期の三大発明をまとめておこう!火薬・羅針盤・活版印刷の3つです!
●どれが大事ですか?
○一番大事なのは活版印刷かな?ドイツ人のグーテンベルグが実用化しました。ちなみに、活版印刷が行われる前は、本が欲しかったら原本を書き写すしかなかったわけで、この発明は思想の普及に大きく貢献しました。そして印刷されたのが『四十二行聖書』。
●羅針盤っていうのはなんですか?
○コンパス、方位磁石のことです。当時の航海者たちはこれを使って海へ飛び出していったわけで、大航海時代は羅針盤なしには考えられなかったのです!
●最後が火薬ですね!
◯そうだね!火薬の登場でヨーロッパの戦術は一変。騎士が没落する大きな要因となりました。はい以上!ルネサンスおしまい!
☆センターチャレンジ
ルネサンスの文学や芸術について述べた次の文a~cが時代の古い順に正しく配列されているものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。[05追試]
a レオナルド=ダ=ヴィンチは、「最後の晩餐」などの作品を制作して活躍し、晩年はフランソワ1世の招きによりフランスで過ごした。
b レパントの海戦に参加したセルバンテスは、『ドン=キホーテ』を著した。
c フィレンツェ郊外で生まれたジョットは、礼拝堂の壁画などで名作を残した。
① a→b→c ② a→c→b ③ b→a→c ④ b→c→a ⑤ c→a→b ⑥ c→b→a