□さて、今日はアメリカ憲法のお話です。
●はい。………えっ!えっ!?ちょっ、誰!?誰ですか!!!…いつもの先生は!?
□あ、今日からしばらくは私が教えることになりました。よろしくね。
●そうなんですか!!!よろしくお願いします。…ちなみにいつもの先生は?
□先生なら、ボイラー室の柱に縛られてます。
●えっ、こわっ、えっ。
□うそうそ!
●ですよね!良かった~。
□じゃ早速、合衆国憲法見ていきましょう!1787年に制定され、翌88年に発効されたアメリカ合衆国憲法は、ズバリ“3本の柱”から成り立っています!
●連邦制・三権分立・人民主権ですね!
□おぉ、すごい!よく勉強してきてますね!
●図表の192ページに書いてあります!
□ま…まぁ見ながらでも偉いですよ。さて、連邦制と言うのは、各州政府に大幅な自治権を認めつつも、連邦政府に外交・軍事・通商規制・関税などの権限を与えることを指します。力関係で言えば中央政府>州政府ですね。そして、この連邦制を支持する人たちのことを連邦派(=フェデラリスト)と呼びます。逆に反対する人たちのことを反連邦派(=アンチフェデラリスト)と呼びます。
●はい!お、次は三権分立ですね…えっと…立法権・行政権・司法権…でしたよね??
□正解です。ただ、それぞれの権力を持つ機関が日本と異なっているので、そこを気を付けてみていきましょう!
●うぃ。
□まず立法権ですが、これは連邦議会が持っています。ちなみに連邦議会は、上院と下院の二院制。上院は各州2名の代表からなり、任期は6年。下院は各州の人口比例で選出されて、任期は2年です。
●なるほど。
□さて、次の行政権ですが、これは大統領が持っています。日本よりも三権分立がはっきりしていているので、大統領は議会から独立していて、議会は大統領を不信任決議することが出来ません。一方で、大統領も議会を解散することは出来ないです。ちなみに大統領の任期は4年。副大統領も4年。夏のオリンピックと同じ年に、国民による間接選挙によって選ばれます。初代大統領はもちろんワシントンね!
●最後は司法権ですね!裁判所だ!
□アメリカでは、連邦最高裁判所と言います!以上、三権分立でした!ちなみに三権分立はフランスの思想家モンテスキューが、専制政治を防止するための方法として唱えたものです。今やほとんどの先進国が三権分立を採用していますが、合衆国がその先駆けだったわけです!
●すごいです!!!…あとは、共和政の民主主義ですね!共和政ってどういう意味ですか??
□主権が国民にあって、人民が選んだ代表者たちが政治を行うことです。国の元首を選ぶ時には、国民による直接or間接の選挙が原則となります。ちなみに対義語は君主政ね!
●む…むずかしい…
□つまりは国民が第一なんです!ただし、この時代は国民という言葉は使いません。あくまでも”人民主権”です、気を付けましょう。さて、これだけ立派な合衆国憲法ですが、残念ながらここでも先住民や黒人奴隷の権利は無視されています。そこんとこ注意ね!
●わかりました。
□じゃあ最後に…。ワシントンは、連邦派と反連邦派のバランスを考えました。そこで、財務長官には連邦派のハミルトンを、国務長官には反連邦派のジェファソンを任命しました。
●何事もバランスが大事ですもんね!
□その通り!以上、アメリカのお話も今日でおしまい!お疲れ様でした。
☆センターチャレンジ
合衆国憲法に関連して述べた次の文①~④のうちから、誤りを含むものを一つ選べ。[92 追試]
① 憲法制定会議が開かれたのは、フィラデルフィアにおいてであった。
② 合衆国憲法は、人民主権、連邦主義、三権分立を骨子としていた。
③ 憲法草案を支持したのは、中央政府の権限の強化を求める連邦派(フェデラリスト)であった。
④ 民主的な合衆国憲法の制定により、黒人、インディアンも第1回連邦選挙から参加できるようになった。
正解は④
●はい。………えっ!えっ!?ちょっ、誰!?誰ですか!!!…いつもの先生は!?
□あ、今日からしばらくは私が教えることになりました。よろしくね。
●そうなんですか!!!よろしくお願いします。…ちなみにいつもの先生は?
□先生なら、ボイラー室の柱に縛られてます。
●えっ、こわっ、えっ。
□うそうそ!
●ですよね!良かった~。
□じゃ早速、合衆国憲法見ていきましょう!1787年に制定され、翌88年に発効されたアメリカ合衆国憲法は、ズバリ“3本の柱”から成り立っています!
●連邦制・三権分立・人民主権ですね!
□おぉ、すごい!よく勉強してきてますね!
●図表の192ページに書いてあります!
□ま…まぁ見ながらでも偉いですよ。さて、連邦制と言うのは、各州政府に大幅な自治権を認めつつも、連邦政府に外交・軍事・通商規制・関税などの権限を与えることを指します。力関係で言えば中央政府>州政府ですね。そして、この連邦制を支持する人たちのことを連邦派(=フェデラリスト)と呼びます。逆に反対する人たちのことを反連邦派(=アンチフェデラリスト)と呼びます。
●はい!お、次は三権分立ですね…えっと…立法権・行政権・司法権…でしたよね??
□正解です。ただ、それぞれの権力を持つ機関が日本と異なっているので、そこを気を付けてみていきましょう!
●うぃ。
□まず立法権ですが、これは連邦議会が持っています。ちなみに連邦議会は、上院と下院の二院制。上院は各州2名の代表からなり、任期は6年。下院は各州の人口比例で選出されて、任期は2年です。
●なるほど。
□さて、次の行政権ですが、これは大統領が持っています。日本よりも三権分立がはっきりしていているので、大統領は議会から独立していて、議会は大統領を不信任決議することが出来ません。一方で、大統領も議会を解散することは出来ないです。ちなみに大統領の任期は4年。副大統領も4年。夏のオリンピックと同じ年に、国民による間接選挙によって選ばれます。初代大統領はもちろんワシントンね!
●最後は司法権ですね!裁判所だ!
□アメリカでは、連邦最高裁判所と言います!以上、三権分立でした!ちなみに三権分立はフランスの思想家モンテスキューが、専制政治を防止するための方法として唱えたものです。今やほとんどの先進国が三権分立を採用していますが、合衆国がその先駆けだったわけです!
●すごいです!!!…あとは、共和政の民主主義ですね!共和政ってどういう意味ですか??
□主権が国民にあって、人民が選んだ代表者たちが政治を行うことです。国の元首を選ぶ時には、国民による直接or間接の選挙が原則となります。ちなみに対義語は君主政ね!
●む…むずかしい…
□つまりは国民が第一なんです!ただし、この時代は国民という言葉は使いません。あくまでも”人民主権”です、気を付けましょう。さて、これだけ立派な合衆国憲法ですが、残念ながらここでも先住民や黒人奴隷の権利は無視されています。そこんとこ注意ね!
●わかりました。
□じゃあ最後に…。ワシントンは、連邦派と反連邦派のバランスを考えました。そこで、財務長官には連邦派のハミルトンを、国務長官には反連邦派のジェファソンを任命しました。
●何事もバランスが大事ですもんね!
□その通り!以上、アメリカのお話も今日でおしまい!お疲れ様でした。
☆センターチャレンジ
合衆国憲法に関連して述べた次の文①~④のうちから、誤りを含むものを一つ選べ。[92 追試]
① 憲法制定会議が開かれたのは、フィラデルフィアにおいてであった。
② 合衆国憲法は、人民主権、連邦主義、三権分立を骨子としていた。
③ 憲法草案を支持したのは、中央政府の権限の強化を求める連邦派(フェデラリスト)であった。
④ 民主的な合衆国憲法の制定により、黒人、インディアンも第1回連邦選挙から参加できるようになった。
正解は④