フィリピンの映画館 | イシコのセカイサンポ

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旅行作家イシコの活動記録一覧です。
著書に「世界一周ひとりメシ」(幻冬舎)、「世界一周ひとりメシinJapan」(幻冬舎)、「人生がおもしろくなる!ぶらりバスの旅」(幻冬舎)「世界一周飲み歩き」(朝日新聞)

3時間が当たり前、踊りまくる作品は休憩つきで上映されるインドの映画館、

上映前に国王讃歌が流れ、全員起立した直後に、タイが誇るホラー映画やアクション映画が流れるギャップ、

2つの言葉が字幕で流れ、画面の半分以上に文字がかかっていたマレーシアの映画館、

仲が悪いアメリカのハリウッド映画(「パイレーツ・オブ・カリビアン」でした)を上映中、映像が止まってしまい、今日の上映は中止と返されたキューバの映画館、

映画上映中、近くでテロがあり、静かなシーンで爆破の音が聞こえたスリランカの映画館など、

映画上映も国によって様々。


さて、フィリピンは映画大国で、年間150本以上制作しているらしい。


マニラには映画館も多く、

ショッピングモールや駅ビルにシネコンが入っていて日本と変わりません。


入場料は映画館によって違うようで、僕が拝見したフィリピン映画は、280ペソ(700円程度)。

リクライニングシートがある劇場もあるらしく、その場合は、もう少し高くなるのだとか。


本編が始まる前に流れたのはスマホの予約システムのCM。

あるカップルは予約を取っておかなかったため売れ切れて観られず、

彼女からポップコーンを投げつけられ、フラれてしまいます。

予約システムを利用していれば、彼女とうまくいき、結婚、出産までできるというもの。

アジアの中でも子だくさんのイメージがあるフィリピンならではの演出に笑ってしまいました。

とは言え、この5年でフィリピンも出生率は急激に下がっていて、2を切り、次世代は人口減少の域まで達しているらしい……と話がそれました。


ちなみにCMが流れる約250席くらいの館内に座っている客は僕を入れて5名。


映画は父と娘を描いたコメディ映画。

台詞はタガログ語(たぶん)で、英語の字幕が入ります。

ところどころで格闘シーンやスローモーションの銃撃アクションシーンが入るのはフィリピン人の好みの演出なのかもしれません。

後ろの席は盛り上がっていたので。


それよりも、僕にとって今回の記憶にタイトルをつけるとしたら、「人生で一番寒かった映画館」となるでしょう。

暑い国の映画館はエアコンが効きすぎている傾向があるので、

いつも一枚羽織る物を持っていくのですが、今回は一枚では足りないほど寒かったのです。

それでも、終演後、少し後ろの席に座っていたカップルの男性はTシャツにショートパンツだったんだよなぁ。