顔の見える町 | イシコのセカイサンポ

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旅行作家イシコの活動記録一覧です。
著書に「世界一周ひとりメシ」(幻冬舎)、「世界一周ひとりメシinJapan」(幻冬舎)、「人生がおもしろくなる!ぶらりバスの旅」(幻冬舎)「世界一周飲み歩き」(朝日新聞)

今から14、5年前、安八町は隣市との合併を視野に入れた会議が行われていました。

いわゆる「平成の大合併」と言われていた時期で、

1999年、全国にあった約3,200ほどあった市町村は、2014年には約1,700と半分近くに減少。

結局、安八町は最後の最後で合併しないことを選択しました。

 

喫茶店で談笑していたら、遠くに座っていた小学生の低学年の子が、じっと見つめていた後、近寄ってきて「町長さん、こんにちは」と挨拶してくれたらしい。

昨晩の会食で町長からうかがいました。

 

大きい市の首長でも、こういったことはあるのでしょうが、

1万5千人程度の「顔の見える町」の特徴を表したエピソードなんだろうなぁと思います。

 

現町長は、町の様々な行事に顔を出され、様々な住民と言葉を交わし、耳を傾けるというのが僕の印象。

これも大きい市の首長でも同じなのでしょうが、身体は一つなので限界があります。

 

たとえば小学校では、「子ども議会」として直接、町長に質問し、

中学校では「町長と語る会」として町長にプレゼンし、

どちらも一つずつ町長自ら丁寧に答えていきます。

3つの小学校と2つ(正確には1つは隣の市との組合立中学校)の中学校だからできることで、大きな市だったら、たとえ実現したとしても全部の学校というわけにはいきません。

 

もちろん合併しなくてよかった、合併した方がよかったというのは、一概には言えません。

ただ、歩んできた安八町の人たちや環境を拝見しているとよかったんじゃないのかなぁと思います。

「他人事のように言うな!」

 と怒られるんですけどね。

 

大道芸も顔が見えるから好きなんですよね。

これ、ネパールはカトマンズ。