全国及び全世界の尾長鶏ファンの皆様

本日、令和2年11月14日に
特別天然記念物土佐のオナガドリ関東愛好会を立ち上げる事となりました。

この度、この会を発足するに至った経緯と致しまして、
昨今の生活様式の変化及び趣味の多様化等による日本鶏愛好家の減少に伴う日本鶏の著しい減少を、飼育者は身をもって感じている事と思います。

しかし、世界を見渡せば空前の日本ブームであり、日本文化である盆栽や錦鯉は海外では大変な人気を誇り、愛好家も多く見受けられます。
同じく日本鶏も海外を見渡せば沢山の愛好家や日本鶏クラブが存在します。
しかし、どうでしょう?

盆栽なら埼玉県の大宮

錦鯉なら新潟県の長岡

さて、日本鶏は?
各地域に特産の日本鶏が沢山いるにも関わらず、優良な日本鶏を観られる機会は日本人の我々でも難しくなってきました。

私は、今年の3月にこの会を立ち上げるに至った鶏種である『土佐のオナガドリ』の聖地である高知県の南国市を訪れ、本市で行われている保存事業の一環、尾長鶏の血液検査や飼育場、飼育施設等を見学させていただきました。
飼育数は繁殖の限界と言われる200羽余りに減った2013年頃から比べると大幅に増えたという事ですが、肝心の尾の伸びに関して言うとまだまだ課題が山積みの状態。
尾長鶏の質自体は悪い物とは思えませんでしたが、尾長鶏特有の『止箱(トメコ、トメバコ)』での飼育の手間の問題です。
尾長鶏を愛する者には、止箱での飼育は苦でないとは思いますが、そうでない方や高齢の飼育者となるとその独特の飼育方法は手間となるのは確かです。
実際に高知県での飼育状況を見た率直な感想は、尾長鶏自体の素質は素晴らしい物ですが、私から見た飼育者様の尾長鶏の熱意は少し冷めた物を感じました。
皆、本家であると言う使命感で自分の代で尾長鶏を途絶えさせてはいけないと言うプレッシャーで飼育しているように見受けられ、残念ながら楽しんで飼育されていると言った印象はありませんでした。

今回、この会を『保存会』ではなく、『愛好会』にしたのは、国の特別天然記念物の尾長鶏の保存会と言う重荷を一先ず忘れて、
純粋に美しい尾長鶏を愛でて楽しむ人々が増えてくれる事を祈っての事です。
それが後に保存へと繋がれば大変喜ばしい事と思いますが、先ずは、日本の人々に『土佐のオナガドリ』と言う国の特別天然記念物であり、世界に類を見ない特異な鶏を知っていただき、世界中に居るONAGADORI愛好家の皆々様に本家である日本国で尾長鶏が大切にされている姿をお見せ出来ればと思います。

この会の名前ですが、
『特別天然記念物土佐のオナガドリ関東愛好会』と言う非常に長い名前にした理由ですが、

①尾長鶏が国指定の特別天然記念物である事。

②尾長鶏の特別天然記念物指定名称が土佐のオナガドリである事。

③本家である高知県や各地域の尾長鶏愛好家様への今再びの尾長鶏への情熱を取り戻して頂くための圧力として。また、衰退してしまった関東の尾長鶏の再興の為。


今後の尾長鶏飼育の発展をどうか見守ってくださればと思います。






最後になりますが、
簡単に私の自己紹介をさせて頂きたいと思います。

私が尾長鶏の飼育を始めたのは2013年の5月28日
北海道より取り寄せた種卵から孵化した4羽の雑種の尾長鶏が始まりです。
その後、2017年5月21日に現在の飼育の主流となる優良系統の尾長鶏(現在尾羽の長さ3メートル)の飼育を開始。
止箱による尾の伸長を観察しつつ人工授精により雛を孵化させ増やしております。
また、本年は本家である高知県南国市の『大篠長尾鶏保存会』会員様より譲って頂いた種卵を孵化させる事に成功し、来年度は益々優良系統の繁殖が出来るかと期待しております。

まだ7年と飼育歴は浅い為、日々試行錯誤と勉強の毎日です。
その為、まだ数少ない会員の多くも飼育歴1年や1年未満の者ばかりですが、会員と共に学び、楽しい尾長鶏飼育ライフを満喫しながら、美しく素晴らしい尾長鶏の繁栄に力を入れていきたいと思います。
会は発足致しましたが、当分の間は会としての公な活動は行わない為、各日本鶏保存会様方との交流は致しかねますが、私や会員の愛鶏達が立派な姿になっているであろう2〜3年後を目処に第一回目の展示会を開催出来ればと思います。

また、昨今の家畜盗難被害の拡大の為、当方の住所は会員及び親しい愛鶏家のみに公表致します。
新規の飼育者は常に望んでおりますので、下記に私のメールアドレスを掲載しますので、ご連絡頂ければ幸いです。

どうか今後の『特別天然記念物土佐のオナガドリ関東愛好会』の発展をお祈り下さい。

会長 繁田幸明
メール uzura.nancy@gmail.com
080-1226-4500