『あなたは今、幸せですか？』
１３年前の冬。
大学生だった私の目の前に
ふと現れた、
「アンケートよろしいですか？」の人。
その日は寒い日で
もう日が落ちて街頭のライトは
クリスマスムードで
通っていた英会話スクールからの帰り道。
その年の春、
１８歳の弟が自死して
その後怒涛の解剖学実習で
身内の遺体を見た後に
半年間の解剖学実習
弟のことで
ざわつく親戚親族一同
荒れた親
学校では
誰にもこの心の葛藤を相談できず
というか
自分の中で向き合うには重すぎて
びっくりしすぎて泣くこともできずに
毎日を、ただロボットのように
日々の実習をこなす
そんな毎日を過ごして、
半年ほどたった
その日はそんな冬の日でした。
『あなたは今幸せですか？』
アンケートをとりたい、と
呼び止められて
応じたその人は、
実は新興宗教の勧誘の人で。笑
（あとで気づいた。笑）
当たり障りのない質問を
いくつか受けたあと
投げかけられたのが、
この質問。
この時の私は、
＊ずっと過干渉の親の元で生きて生きて
＊やっと実家から出られた！これで私は自由だ！と思っていたけど
＊進学先で入った部活で濃いキャラに目をつけられいじめられ、笑
＊その濃いキャラにそそのかされた友人たちと一時疎遠になり
（その後友人たちは謝罪してくれて仲直りしたけど、笑）
＊彼氏もおらず
＊クリスマスの予定もなく
＊正月には、また暗い雰囲気の実家に帰って、少しでも親を慰めなければ、、、、
そんなことを思ってた時だったのです。
ですが、
改めて、この質問をされて
一瞬考えたけど
私は心から
『はい、私、とても幸せです』
と答えていました。
秋だなあ♡
↑の状況だけみれば
そんな『幸せ』な部類には
見えなかったと思うけど、笑
（そして、そんな浮かれて
見えなかったから
声かけられたんだと思うんだけど、笑）
幸せか、幸せじゃないか。
そう問われると
『どっちかというと』じゃなくて
心から、
うん、私、幸せだ。
と確認した。
問うたその人はすごく驚いていて
（その人に、私の現在状況は
もちろん伝えていないけど）
『え？？本当に？？
あなた本当に幸せなんですか？？』
って何度も聞かれた。
（今から考えると、すごい失礼、笑）
でも
私は今生きていて
肉体があって
息ができて
大事な人に、ちゃんと
大事だと伝えることができて
これからの未来はわからなくて
自分で、未来を創っていける
それは
もう動かない弟の亡骸を
一晩中見つめて、ともに過ごした私には
とっても自由で
幸せなことだと思った。
大事な友人もそばにはいないし
親は私そっちのけで荒れてるし
将来は全然不確定で
（呆けすぎてて単位落としたし、笑）
彼氏だっていないけど、笑
私は
今の私は心から幸せだと思った。
その人は、
『あ、じゃあいいです、、、』
って去って言った。笑
きっとその人の前提は、
『世の中みんな幸せに飢えているはず』
『世の中に満足していない人たちに、
この宗教が答えになる！』
（この宗教でしか人は幸せを得られない）
だったのだろうと思うと
そっちのほうが、失礼だけど
正直窮屈な生き方だなあ、と思った。
こんなにはっきりと
『幸せだ』と思ったけど
時がたつと
＊この能力が足りない
＊こんな私はだめだ
＊もっと有能にならなきゃ価値がない
そんな幻にまた
アホな私は
さいなまれるようになるんだけど。笑
（それが、幸せの証拠だよね。笑）
でもあの冬の日。
あの問いに、
強がりやかっこつけじゃなくて
心から『幸せです』と答えられたことが
私の大きな原点になっていて
『足りない』『足りない』
『もっと頑張らないと』
そんな幻にさいなまれるとき
この原点を思い出すことで
私はいつでも自分の中心に
戻ることができる。
『幸せ』とは
『条件』で
成り立つものじゃなくて
『今』『感じる』もので
それは、いつでも
自分一人でできるもの
これに気づけたことが
私の人生の一つの
大きな転機だと思うのです。
残席3です♡♡
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