この世の理とは、その程度には意地悪なものだ
グアド キャサリンはどのように子供を産んだのか?
私自身科学に携わる仕事をしていて、科学が万能ではないという実感は強く持っていますが、性格的には楽観的なところがあります。画期的な発明や技術にもなんらかの欠陥が必ずあり、効果の高い手法ほどリスクや副作用も多いもので、上手い話はないということは科学者の心構えとして持っておかないとなと思いました。
本シリーズは人類のバーチャル化がどこまで進むのかということがテーマとして扱われています。私は気持ち的に現実世界に愛着があることと、結局バーチャルというのは人類が制御できる範囲でしか存在ができず、人類の知見の外からやってくるようなトラブルに対応できるのはバーチャルではなく人間の生命としての柔軟性の方ではないかと考えていました。ただ、バーチャル化が進む理由として、消費エネルギーが少ないという点は無視できないと思います。物理的に人類が増え過ぎれば食べるものも住む場所も各種エネルギーも不足しますが、大部分がバーチャルになってしまえば節約できます。究極的にテラフォーミングをする時なんかも、何10億人を運ぶよりも情報だけを送る方が実現しやすいでしょう。そういうことも視野に入れられて、今後デジタル化がまずます進んでいくのかもしれません。