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米のウクライナ支援予算可決 ~ 岸田総理貢献
ウクライナ支援法案は、米議会で半年間可決されなかった。
しかし、4月11日 米議会で岸田総理演説 その直後一転して可決された。
岸田総理演説後の予算審議では、支援に慎重だった共和党議員からも「日本のような同盟国やヨーロッパの多くの国々が立ち上がり、団結している。今は自信喪失の危機に陥っている時ではない」と賛同する声が上がった。
ウクライナに対する約608億㌦(約9兆4000億円)の緊急支援予算案が米議会で可決され、約半年ぶりに軍事支援が再開された。この予算はバイデン大統領が昨年10月、議会に申請したが、野党共和党強硬派の抵抗で審議は停滞。その間ウクライナ向け財源が枯渇し、米国は軍事支援を続けることができなくなっていた。
下院の討論では共和、民主両党の議員が「ロシアの挑戦を退けるには米国の指導力が必要不可欠」との岸田総理の米議会演説を引用し、予算案への支持を訴えた。
『世界情勢を動かした 岸田総理の米議会演説』
細谷雄一 (慶應大学教授):
今回の米議会での岸田総理の演説は、日本政府は意図しなかったが、
“日本の総理の演説が 世界の情勢を大きく動かしてしまった”
どういうことかというと、もともとアメリカの共和党の中には伝統的な国際派、もともと共和党政権は国際派が多かった。ブッシュJr.政権まではその中枢に多くの国際派がいたが、今は影響力が後退している。 一方で台頭してきたのはトランプ氏に忠誠心を誓った人たち。トランプ氏に忠誠的な議員がウクライナ支援に反対している。
ところが今回の演説を動かしたのが下院の外交委員長だったマッコール氏とそしてハガティ氏、この共和党の二人が動かした。二人とも比較的国際派。この二人が動かして、岸田総理の米議会での演説が実現した。
この演説はもう 見事 でした。 おそらく歴代で最も英語の発音がきれいな総理。
ですからアメリカ人の心にしみたと思います。フリントストーンであるとかスタートレックのようなアメリカのさまざまな有名なアニメ番組そういったものを入れる、本当にユーモアを含めて、つまり自分はアメリカとまさに友人として近くに居るそういった非常に効果的なメッセージを発したことによって、あの議場にいた多くのアメリカ議員が心を動かされたと思います。
それまでトランプ氏は非常にその同盟国に対する敵視する発言が多かった。同盟国を敵視するような姿勢を示していた。ところが実際にその最も親密な同盟国の一つである日本の総理がきて演説をした時に非常にきれいに発音し、そしてアメリカのさまざまな文化を散りばめて、アメリカのリーダーシップを讃えて、そして「アメリカ一国で重たい責任を担うのではなくて同盟国もまた重たい責任を担わなくてはいけない」 こういう言葉をちりばめたことによって、それを聞いていた議場の多くの共和党の人たちが、心を動かされて同盟国というものが必ずしも我々が敵視する相手ではないのではないか、そしてこの(ウクライナへの軍事支援予算案)投票の直前にジョンソン下院議長が言った「我々の投票は我々の同盟国と世界が見つめていることを我々は意識しなければいけない」。つまりそれまではトランプ氏との関係を考えて、同盟関係を強化するということに慎重だったが、ジョンソン議長が「 同盟国が見てる、その期待に応えなきゃ」と。
これは間違いなく岸田総理の演説の効果です。
つまり同盟国としてアメリカの信頼できるパートナーだと言うメッセージを聞いた議員が、翌週に投票した。そして ぎりぎりで法案が通った。
これは 岸田総理の演説が 議会の中でのバランス、共和党内でのバランスを動かしたと私は感じました。
(下記動画 11分6秒~ )
(岸田総理の演説)
以 上