コンピューターの新しい時代 | 大局観

コンピューターの新しい時代

(読売新聞 3月2日から)

学術情報メディアセンター長 中島浩教授の言葉

膨大なデータの計算を超高速で行えるスーパーコンピューター(スパコン)の登場で、将来起きる巨大地震や津波の想定実験を、極めて精緻に行えるようになりました。薬の成分が人間の体内で作用する様子も、手に取るようにわかるようになります。

神戸・ポートアイランドでは、1秒あたり1京510兆回(1京は1兆の1万倍)という計算速度を誇る、理化学研究所と富士通が開発した次世代スーパーコンピューター「京」を使った研究がまもなく始まります。「京」は世界の性能ランキングで、2期連続1位を達成しました。

コンピューター将棋」が定跡を覚え尽くし、駒を打つ先の手を読む量を急速に増やした結果、プロ棋士に迫る実力を得ただけではなく、人間の棋士には考えられなかった戦法を編み出すまでになったといいます。

今後のスパコン開発では、計算の「量」だけではなく、人間の知恵が及ばないような計算結果を生む「質」の向上を目指すことになるでしょう。
人類の知的進歩に大きな転換点をもたらすだろうと期待しています。



「コンピューターは人間の作ったものだから、作った人間の能力を超えることはない」と言う人がいます。

しかし、人間の思考能力を超え、コンピューターが人間を導く時代が、すごそこに来ているのかもしれません。



以 上