4年ぶりに開催された中島みゆきのコンサート『歌会』の初日から1年、また我々ファンの人々が賑やかになってきた。
ここ最近の傾向としてコンサート終了後、映像、音楽ソフトの発売、そして映画館での上映がお約束だったが、今回は劇場版が先行して公開する形となった。
しかもエンドロール後に劇場版のみの特典映像つきとなっている。
1年前、このブログでネタバレをさせていただいたが、結局初日のみ参加した自分にとってゆっくり中島みゆきに「浸る」ことができなかった訳で、今回の劇場版は何もよけいなことはせずに、中島みゆきと対峙させていただいた。
ネタバレは特に意識せず、鑑賞中に思いを巡らせたことを綴ってみたい。
自分は初日、国際フォーラムの2階席ほぼ中央に座っていたため、中島みゆきが眼鏡をかけていたことを知ったのは翌日だった。
オペラグラスでも確認できなかったその姿は当初違和感もあったが、気づかなかったのは当然で、彼女がかけていたのはフレームがハーフリムタイプの眼鏡だったからだった。
眼鏡の上半分にフレーム、下半分はナイロンのような透明の糸で止めたもの。
眼鏡歴が長い自分も20代の頃かけていた。
またあんな眼鏡が欲しくなった。
会場ではステージを含む会場全体が俯瞰で観れるため、照明が多種多彩に使われていたのが分かったが、若干演出も変わったのか違いもちらほら見つかった。
コンサート開始から5ヶ月後の映像なので、それもさもありなん。
そしてみゆきさんの表現として詩をメロディにのせて歌うのみならず、身体全体で歌っている。
「夜会」シリーズでそういう歌い方をするのは当然として、コンサートでこんなに動きを取り入れて2時間歌いきる体力は恐れ入る。
正直、会場で観たときは気づかなかった動きがたくさんあった。
踊っている、という感じではないが時になにかを抱きしめるように、時に天に向かって腕をあげたり。
その一挙手一投足を観て、踊っていると言っても言い過ぎではない。
コンダクター瀬尾氏も同じかもしれないけど、みゆきさんは全力で歌ってるしな~・・・。
バックバンドのメンバーもまだまだ若い。
ドラムの島村さん、ベースの富倉さん、年齢のことは言いませんが、凄いことですよ。
『体温』のとき、バンドの中村さんが「鍵盤ハーモニカ(ヤマハ製だったらピアニカだけど)」吹いていたのか、それはわからないよ~。
コーラスのお三方もみゆきさんの歌にピッタリ寄り添い、そして決して邪魔してない。
こういう言い方はしてはいけないのかも知れませんが、ベテランと言われる歌手の中には高音のときや、サビのところでコーラスを被せてご本人の歌を消して、もとい装飾される方もおりますが、みゆきさんは潔く自分の声をきちんとファンにご披露してます。
ボイストレーニング、大事です。
ライブ盤CDに収録されるかはまだわからないが、できれば入れてほしいのは『リトル・トーキョー』。
この曲は初めて聴いた「夜会」(もちろん会場で)の時からのお気に入り。
次の「WINGS」がリリースされるならオリジナルでちゃんと聴いてみたいのです。
中島みゆきの傑作を3曲選べるなら『リトル・トーキョー』は外せません。
理由は書きません。
残りの2曲もナイショです。
雑誌のインタビューで瀬尾氏が「前半の最後は『愛だけを残せ』、これが本当のコンサートだ」という発言をしていたが、それは皆が聴きたい曲ばかり並べていたらアーティストがダメになる、という文脈で語られていた。
直前の『LADY JANE』で前年に急逝したバンマスの小林氏の弾いた音源を使って追悼するだけではなく、その思いを『愛だけを残せ』にのせてステージの上の人たちも客席にいたファンの人たちも彼が残した(遺した)曲を、そして小林さんも含めて忘れないように、との願いを込めたのかもしれない。
そして小林氏も「永久欠番」というかたちで弔った、と。
さて、ここからは話が逸れます。
今回の『劇場版』は本来なら行く予定はなかった。
ライブ映像はいずれ手に入るわけで、大画面で観なくても、という気持ち。
劇場版限定の特典映像があるから、という理由で行ったわけでもない。
昨年末、中学、高校の同級生で「なみとも」だった親友が「永久欠番」となった。
12月ももう終わるというタイミング、まさに突然の出来事だった。
30日、お通夜には何とか間に合ったが、始まるまでずっと会場には中島みゆきの歌が絶えず流れていた。
最後の最後くらいはお気に入りの歌、流せばいいのに。
『風の笛』。
棺の中のおまえを見て思った。
「劇場版、観に行くつもりだったんやろ?」
コンサートも夜会にも行かず、とうとうみゆきさんのライブ行けなかったな。
あれほど一緒に行こうと誘ったのに。
おまえと最後に逢ったのは5年前、『劇場版 夜会工場』を上映していた映画館で偶然鉢合わせしたときやったな。
お互いびっくりして苦笑いして一緒にみゆきさんを観ることができた。
今回も同じ映画館だ。
分かった、連れてってやるよ。
みゆきさんも歌で言ってた。
~ この一生だけでは辿り着けないとしても、命のバトン掴んで願いを引き継いでゆけ ~
おまえが握っていたバトンは預かっておく。
これからもそのバトンを持ってみゆきさんを追いかける。
先に信吾さんと逢うのはご法度、そっちに行くまで待っててくれ。
最後に流した涙はおまえのせいじゃない。
みゆきさんの歌に心揺さぶられただけだ・・・