『捏造トラップ―NTR―』
1ページ目からエロ展開が楽しめる本作は、巨乳女子高生の百合展開が注目の作品です。タイプの違うふたりが性別の壁を超えて惹かれあい、ドロドロしていく展開は見ごたえのあるもの。
けれど、普通の百合作品とはひと味違います。主人公の女子高生それぞれには彼氏がいて、その関係性も含めたストーリーは、複雑にそして濃い展開に。昼ドラのような四角関係にハラハラさせられます。
主人公の女子高生、由真と蛍はマンションの部屋が隣同士の幼馴染。幼少時おとなしかった蛍はいつもいじめられており、それを由真がかばってきました。しかし高校生になると上下関係は逆転し、黒髪美少女に成長した蛍は純真な由真に、ちょっとエッチないたずらをしてくるようになるのです……。
説明不要、まずは読んでいただきたい!……と言いたいところですが、その魅力を少しでも伝えるべく、この記事では登場人物と見所シーンをご紹介します。最終6巻までのネタバレを含みますのでご注意ください。
『捏造トラップ―NTR―』登場人物1:「普通」から踏み外した真面目な少女【岡崎由真】
自分だけを頼りにしてくれる蛍にお姉さん心が芽生えた由真はそれからずっと自分が守ってあげなきゃと考えていました。
あの頃は天使のようだった幼馴染の蛍でしたが、今では小悪魔。そして由真が同じバスケ部の武田と付き合い始めた頃に、徐々に彼女はエッチなイタズラをしかけてくるようになります。
それまで普通に毎日を過ごしていた由真ですが、蛍にイタズラをされるようになってから自分の好きという気持ちや、蛍への感情に疑問を持つようになり……。
『捏造トラップ―NTR―』登場人物2:秘密の感情を抱えた小悪魔【水科蛍】
幼い頃は気弱だったものの、どんどん変化していき、果ては由真にエロすぎるイタズラをしてくるのが幼馴染の蛍です。
彼女が変わり始めたのは中学1年生の時でした。美人の蛍は男子から注目の的になりますが、人見知りが激しく由真にべったり。男子どころか女子ともうまく話せませんでした。
しかしそれとは反対にバスケ部に入り、どんどん新しい友達と過ごす時間の増えていく由真。そんな彼女を切なげな表情で見つめている蛍。
そしてある日蛍は噂のイケメンの先輩と付き合い始めるのです。何も聞いていなかった由真は驚いて彼女に噂は本当なのかと聞きます。表情を変えずにそうだと言う蛍。
そして彼氏に呼ばれて由真のもとを離れた蛍は彼女の目の前で先輩とキスし、冷たい表情で振り向くのです。
そこからどんどん変わり始めた蛍は高校でも男をとっかえひっかえし、同じように彼女を何回も変えていた藤原とシンパシーを感じて付き合い始めます。
蛍自身は彼氏を変えまくって気を紛らわせているのですが、由真に初めての彼氏ができるとこんなことを言うのです。
「由真ちゃんオトモダチ多いし
彼氏とも順調で
私のことなんていらなくなるかもね」
普段は由真をからかう言動ばかりする彼女ですが、時々切なげな表情を見せてドキリとさせてきます。そして気持ちが暴走した彼女はどんどんイタズラをエスカレートさせていき……。
『捏造トラップ―NTR―』登場人物3:ただのイイやつ【武田】
同じバスケ部で仲の良かった由真に告白し、彼女と付き合い始めた武田。彼はもしかすると由真よりも常識人なのかもしれないのですが、ストーリーでは人柄の良さと反比例して残念な扱いをされます。
付き合い始めて初めてのデートなのに実は目の前で由真が蛍にイタズラされていたり、何か隠しているような雰囲気の由真と気まずい状況になってからのデートでは1時間以上彼女と連絡が取れなかったりと散々な扱い。
そしてそんなひどいことをされておきながらも由真には変わらず優しくあり続け、一度別れて距離を置くことになった彼女が蛍への気持ちに気づいた時には片思いの相手が誰かは知らないものの応援する言葉をかけるのです。
まだ由真のことが好きなのにひたすら耐え、彼女が幸せになるようにサポートする武田は本当にただのイイやつ。メインキャラではあるもののあまり見せ場のない彼ですが、見ていてつい応援したくなるキャラです。
『捏造トラップ―NTR―』登場人物4:秘密を抱えている?クズ男【藤原】
由真&武田カップルがいい人同士のほのぼのカップルなのに比べ、蛍と付き合う藤原は彼女に似合いの訳ありそうなクズ男です。
高校になってから蛍と付き合うことになったきっかけもお互いクズ同士で一緒にいるとラクだからという理由ですが、その付き合うことを決めた時の条件もなかなかにドライ。
「面倒なことは言わない お互い余計な詮索はしない 相手の要求には応える」
お互い割り切った関係なのです。しかしこの条件があるものの、蛍は由真に彼氏ができて精神的に不安定になることが多くなり、「そんな気分じゃない」とキスやセックスを断ることが増えてきてしまいました。
そんな彼女に藤原は物に当たって脅すようなポーズをしたり、果てには彼女を殴りつけたりします。最低です。
しかし彼も何かその性格に訳がありそうな雰囲気がある人物。まだ由真と付き合う前の武田を見て女関係でそんなに悩む理由が分からないと言う藤原。どうせモテるお前に気持ちは分からないよとふてくされる武田に対し、彼はこう言います。
「俺 女キライだから」
それまで散々彼女をとっかえひっかえしていたのに何を言ってるんだと武田に言われた藤原は「女はキライだけどセックスは好きだから」と言うのです。完全に腐っています。
そこまで女性を嫌う理由は何か訳があるのでしょうか?蛍のように何か過去にきっかけがあるようにも思われます。
クズすぎるけど何やら訳ありそうな設定に惹かれる謎の多い人物が藤原です。
彼氏の目の前で……幼馴染と!?【1巻ネタバレ注意】
物語は、純真な女子高生・由真の恥ずかしそうにしている表情から始まります。1ペ―ジ目、1コマ目からエロくて、たいへんよろしい、すばらしい。
由真は、初めての彼氏・武田と付き合い始めたばかり。迫るデートで、ふたりっきりではまだ緊張するからと、親友の美少女・蛍を誘い、彼女の彼氏・藤原とダブルデートをしてもらいます。デートの途中、カラオケに行く4人。彼氏たちふたりが歌っている間、なぜか蛍が突然に、由真の太ももを触ってきて……。
「どうして こんなことに なってるんだろう――?」
このシーン、実はまだ物語が始まってから2、3ページ目。1コマ目のサービスカットに続いて、序盤からかなりハイスピードなエロ展開です。
攻める蛍は、武田たちに気づかれないように触り続けます。そして、恥じらいながらも強くは拒めず、どうにか我慢する由真。目の前にはつき合い始めたばかりの彼氏がいるのに、蛍を受け入れてしまうというこの展開は、まさにタイトルそのままなNTR展開です。
百合にNTRに四角関係にと、ぜいたくに要素を詰め込みながら、序盤で読者を一気に引き込んできます。
初彼との予行演習は、私がしてあげる……?【1巻ネタバレ注意】
なんとか蛍のいたずらから逃れた由真は、蛍とトイレに行き、どういうつもりなの、と彼女を問い詰めます。それに対して蛍は涼しい顔でこう言うのです。
「武田くんの前で緊張してる由真ちゃんがおもしろかったんだもん」
さらに蛍は、そう言いながらも由真をトイレの個室に追い込みます。そして、付き合ったばかりの由真に対して、これから男の子とすることは怖いよ、と脅してくるのです。
だから私が予行練習をしてあげる、と……。
「 してあげるよ 予行演習 ♡ 」
彼氏が待っているから早く戻らなきゃと言いつつも、蛍の攻めに由真は目をトロンとさせ、だんだんとほおを赤らめていきます。そんな由真を蛍は楽しそうに見つめ、「由真ちゃん可愛い」と弄ぶように笑うのです。
由真は、美少女の蛍について、「昔は天使のようで、今は小悪魔のようだ」と表現します。幼いころにはかよわくて由真のあとを付いてくるタイプだった彼女を、何がこんなにも変えてしまったのでしょうか?
彼氏よりもドキドキする?秘密のキス!【1巻ネタバレ注意】
カラオケのあとに蛍たちと別れ、ふたりっきりになる由真と由真の彼氏。帰り際にふたりはファーストキスをします。
その余韻が冷めやらず、自分の家に帰ってからもついぽーっとしてしまう由真。そんな時携帯に、蛍から「ベランダ」というメッセージが届きます。ベランダに出た由真は、今日の一部始終を蛍に打ち明けます。
キスをした、と聞いたとたんに、面白くなさそうな蛍。けれど、ディープキスではないと聞いて少し嬉しそうにしたあと、由真の顔に何かついてるからとってあげるよと言ってきて、そのままキスへと持ちこみます。
ちょうどその時、洗濯物を届けにきた由真のお母さんが由真に声をかけるのですが……。
「ぐっ」 「ヌル」 「!」
それでも由真を離さず、キスをやめない蛍。由真の舌に自分の舌を絡ませてきます。すると由真もつい、その気持ち良さに口を開いて彼女を受け入れてしまうのです。
どうにか誘惑に打ち勝ち、蛍から身を剥がす由真。焦る彼女を見て、蛍は嬉しそうにこう言います。
「武田くんより先にディ―プキスしちゃったね
これからも全部私が先にしちゃおうかな」
それを聞いて怒って蛍を拒否すればいいのに、できない自分がなぜなのかが分からない由真。心の中で蛍のキスを反芻します。
「蛍のキスは 武田のよりはるかにやわらかくて
甘くて ゾクゾクした」
ここから蛍のイタズラは、更に度を増してゆくのです