和歌山時代の俺はもう脂ぎっていなかった。

名古屋で真佐子、由紀子、多香子との半同棲を経て、兵庫で美千代、ナオと付き合い別れて、さらに京子にやられた。

体調が芳しくないということもあり、せっかく誘い水をくれた優香もぼやぼやしてるうちに去って行った。


次から次へとパートナーを探す野獣、いや薄汚い野良猫の片鱗はもうない。

出会い系にしても、気が向いた時に好みのタイプで気が合えば、という感じであった。


「どんな娘からだろ?」


車を脇に止め、携帯をパチッと開ける。

バイブが震え、一本のメールが来ていることを示すメッセージが表示される。

早速、サイトを開き、俺にメッセージをくれた相手を見る。

「永遠の愛って素敵ですね。目に留まったので思わずメールしちゃいました。」

そう。俺はサイトの書き込みに「永遠の愛を探しています」と書いたのを思い出した。

すなわち、この一文がなければ、その後の俺の人生も全く違うものになっていたはずだ


さて、どういう返事を書こうか。

出会い系での最初のやり取りは短期決戦であり、つまらない一言が命取りになる。

ただし、醜男もイケ面もこの時点では同じ土俵に立てるのだ。


最初のやり取りは、やはり無難なセンがいい。奇をてらったり、すぐに会おうとか言うと絶対に嫌われる。