6月14日早朝

仕事帰りの主人
車を運転中に

遠くに横たわる『何か』が
視野に入りました

時刻はまだ薄暗い3時半頃
車の数も殆どない
静まり返った時間帯

目をこらして見た先にいたのは
顔や体から血を流した猫ちゃんでした

急いで車を停め
両手で猫ちゃんを抱え
道路の端にそっと置き
『ちょっと待っててな
すぐもどって来るから!』と
段ボール箱を取りに家に帰りました

再び戻り
猫ちゃんを段ボール箱の中へ入れる時

まだ体の硬直は無く
柔らかい体で
血も固まっていなかった


沢山の氷を入れ
タオルをかけ
蓋をして
玄関の外に置く

主人からの知らせを聞き
猫ちゃんの顔を見に走る

箱に納まった猫ちゃんの顔は
下向きで見えず
大きく開いた口の中は
血だらけだった
犬歯が1本折れていた
体にも血がついていて
それ以上は涙で目がかすみ
見えなかった

猫ちゃん
痛かったね
怖かったね

人間の作った車という塊に轢かれ
一瞬のうちに
命が消えた


ロードキル
轢死



運転手さんに言いたい

車を走らせている時
何かにぶつかった当たったのは
分かったはず

どうして車を停めて
確認しなかったのですか?

そのまま走り去るのは
轢き逃げです

せめてこの子を
安全な場所へ
移動させてほしかった

6年前に
車に轢かれ這いつくばっていた
まだ子猫だったりーくん

私がりーくんを見つけた時
白い軽自動車が右往左往していて
結局そのまま走り去って行った

りーくんの命は助かったけど

主人が見つけた猫ちゃんの命は
助かりませんでした

😢



コロンと一緒の朝の散歩道
猫ちゃんの為に
川岸に咲くお花を摘みました

氷を交換する時に
積んだお花とフードをお供えしました


多分、野良猫さん
耳はさくらカット無し
三毛猫

猫ちゃんが轢かれていた道路へ行き
血の跡を確認
血の匂いがするのか
カラスが数匹電線のうえから
こちらを見ていました

仲良くしていただいている
教会の牧師さんに事情を話し
ホースをお借りし
血を洗い流しました

血痕は大きな固まりや小さな固まりがあり
飛び散った血の跡に毛束も付いていて
それはもう
凄惨な現場でした

内臓が出ていなかったのだけは
救いでした



そして9時になり自分で調べて
市の斎場に電話をしました

業者が引き取りに伺い
こちらで火葬し
お寺の動物共同墓地に入れます
と言われ
すぐお願いしたのですが

やはり主人と一緒に
そちらへ猫ちゃんを連れて行きますと
返事をして
電話を切りました

大昔に野良犬が車に轢かれていたのを
見つけたことがあり
市に電話をかけました

暫くしてやって来た
トラックの荷台に
無造作に亡くなった犬を掘り投げたのを
目の当たりにしてしまい

大昔は生き物を雑に扱っていたのかな
今はそうでないことを祈ります

それが苦しいトラウマになり
今回、業者さんに来てもらうのは
やめようと‥

最期の時ぐらい
人の温もりに包まれた中
天国へいかせてあげたい


段ボール箱の猫ちゃんに
主人と私で話しかけました

『今から火葬場へ行くからね‥一緒に車に乗るけど安心してね
車は怖いかもしれないけど
大丈夫だからね』

安全運転で
着いた火葬場は
まさかの
私の両親を火葬していただいた
場所でした

人間の火葬場の離れた場所に
動物の火葬場がありました




先ず事務所へ行き
朝お電話した◯◯です
猫ちゃんをお願いしますと
伝えると
最後のお別れをしますか?と
尋ねられ
『はい』と答えると
火葬場へ案内され

台の上に猫ちゃんの
段ボール箱を置き
蓋を開け
お線香を焚き
手をあわせました

私は心の中で猫ちゃんに
『次に生まれ変わる時は
私達の子どもになれますように』
と我が家にいる
去年保護した
空ちゃん、月ちゃんのことを
頭に浮かべながら話しかけました


家の中は外に比べ
自由はないけど
安全はある


我が家に来る
かぎちゃん、しん、風ちゃん、狸のタヌタヌが交通事故に遭わないことを
強く願います

職員の方に
『この子はいつ火葬されますか?』と尋ねたところ

2日後ぐらいになりますと
言われました

今朝も子猫が道端で轢かれたと
電話があり
何匹か集まったら
合同火葬して
お寺の共同墓地に御安置します

その間は専用の冷蔵庫で
保管させていただきます
とのご説明でした

もしかしたら飼い猫だった可能性も
ゼロではないので
轢かれていた住所を伝えました
たまに飼い主さんから火葬場へ
連絡が入ったりするそうです

職員さんは
深々と私達に頭を下げ
ありがとうございましたの言葉を
繰り返し言われていました


猫ちゃんにお別れをして
車に乗り
斎場をあとにしました


猫ちゃん
ただ歩いていただけなのに
ごめんね😢


猫ちゃんは
多分、のらちゃんだよね

猫ちゃん
お腹いっぱい食べたことが
あったのかな…

我が家の里道の餌場はね
美味しいカリカリが
いつも置いてあったんだよ

初めて出逢ったあなた

あなたの猫生最期の時に
一緒にいさせてくれて
ありがとう♡

淋しくないからね
大丈夫だよ



猫ちゃん
迷うことなく
虹の橋を渡ってね

私のお家にいた
先住猫のパールが
猫ちゃんを案内してくれるよ

パール!
お願いね



どうか
安らかに…