「チームワークとはチームでワークをすること」(小池浩二氏) | 清話会

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小池浩二氏の [プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ (6)
「チームワークとはチームでワークをすること」

小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

■ムリにスタートラインに立たせるリーダー


チームワークとはチームでワークをすることです。
仕事をするうえで必要な人数が集まったから、チームワームを発揮できるわけではありません。

チームワークとは、チームを構成する人たちが、自分の行動を起こしながらも、チームとして「統制のとれたワーク」をとっていることであり、皆が同じ方向に向かって協力し合いながら動いている状態です。

そもそもチームとはメンバー全員がチームの一員である当事者意識を持つことから始まり、共通の目的・達成する目標・達成させるプロセスを共有する集合体です。

チームワークを強化していくには、共同で何かをする前に「チームづくり」を行なう必要性があり、そのポイントは以下の3点です。

◎協調性(チームのルールを知り・守る)
◎参加意欲を高める(自分のやるべきことを理解している)
◎目的・目標の共有(目的、目標、方法を理解している)

チームがチームとして機能するためには満たすべき条件があります。

東京大学に入るより難しい選ばれし天才集団であるプロ野球の選手でさえ、練習で反復したプレーしか試合ではやらないと言っています。

中小企業の現場では、チームワークの初動状態=チームづくりが出来ていないのに、ムリにメンバーをスタートラインに立たせようとするリーダーが多いのが現状です。

■業績を上げている会社のPDCA

今は、戦略の時代です。
中小企業の戦略展開のポイントは、戦術・戦闘を機能させるから戦略の効果が発揮されることにあります。

つまり、優れた戦略だけで戦略の効果を発揮させるのは難しく、現場での戦術・戦闘の運営基盤がどうしても必要となります。

この戦術・戦闘とは、わかりやすく説明するとPDCAサイクルを回すことです。

P……目標
D……実践
C……チェック
A……軌道修正 

以上の4つの機能を働かさせることです。

業績を上げている会社のPDCAには、3つの共通項があります。

◎全員がチームの目標を知っている
◎全員が現時点でのチームの業績数値を押さえている
◎差額対策を全員が自分の立場で考えている

この3点を現場で実践している会社・部門は、総じて業績がいいです。

その方法は、朝礼で持ち回りで確認すれば簡単に済むことですが、これを出来る会社・出来ない会社、出来るリーダー・出来ないリーダーがいるのが現実です。

■基礎的能力の高い集団は「決め事を守る意識」が高い

神様は良く見ています。
決め事を守らない会社には、業績が訪れないようにしています。

やらなくとも、うちの会社の業績は上がっているよと言われることもあります。
しかし真の業績づくりには、なっていません。確かに物選びがよいと業績は一時的には上がります。しかし、1~2年で元に戻ります。
年商10億の壁を完全に突破できない会社(3年連続で年商10億台)の特徴です。

逆に決め事を守る会社は守らないと仲間から注意されるので、決め事を守る風土が出来上がります。そうなると経営者は「決め事分野の社長の躾」から卒業が出来て、次のステップに注力できるので会社は成長していきます。

やる人は言われなくてもやります。しかしやらない人はやりません。
このやらない人をやらせるのに必要なのは環境づくりです。

私も経営コンサルタントの仕事を26年していて、毎月色々な会社の様々な会議20~30ぐらいに出席しますが、「この決定事項は凄い」と唸る決め事は3年に1回ぐらいです。

どこの会社も「当たり前の事を当たり前のようにやる決定事項」ばかりです。
だから「決め事を守る事」が業績決定要因の一つになります。

基礎的能力の高い集団は「決め事を守る意識」が高いです。
出来るから、業績も上げやすい。その為には「守らせる人」を創る、「守らせる仕組み」を創る事を通じて、「決め事を守る風土」づくりに邁進してもらいたいものです。

「決め事を守る風土づくり」は必ず、会社に業績をもたらします。
決め事の種類は、
◎業績対策 ◎経営方針推進 ◎基本動作励行 ◎会社のルールに関するもの、に大別されます。

組織は人が動かす。人が組織を動かしやすくする為には、やるべきことをパターン化することです。

やるべきことのパターンを決めないから、すぐに出来ないのです。
すぐに出来ないから習慣にならないのです。

本物の対策とは、今日からすぐにやれることをやることです。


★小池浩二氏の著書『プレイング・マネジャーの仕事』出版を記念して7/14(木)東京、7/22(横浜)時間いずれも13:30-16:30、特別セミナーが開催されます。

参加費無料です(定員に達し次第、締切)。
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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。


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         筆者 小池浩二氏が
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     http://www.m-a-n.biz/8-1-0.html