「チームリーダーは動かす技術を身につけろ」(小池浩二氏) | 清話会

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小池浩二氏の [プレイングマネージャーの仕事術] シリーズ (5)
「チームリーダーは動かす技術を身につけろ」

小池浩二氏(マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

■動かすとは人、チームを動かすこと


チームリーダーは動かす技術を身につけることです。プレイングマネージャーであるチームリーダーの最大の仕事は「動かす技術」に集約できます。大企業は組織が人を動かすが、中小企業は人が組織を動かしていきます。

動かすとは人を動かし、チームを動かすことであり、その為にチームに必要な仕組みをつくり、習慣化させて、動かしていくことです。

組織運営の最大のポイントはパターン化することです。パターン化することで誰もができるやりやすさが生まれます。行動し、継続すれば習慣化になり、一つ一つのやるべきことの習熟度が増し、精度が上がります。やりなさい、動きなさいとよく耳にします。

しかし、上手くいかない理由にやり方がわからない、やり方のバラバラさがあります。これを払拭しないとプレイングマネージャーだけで組織を動かすようになり、成果はでにくい。つまり、全員でチームを動かすプレイングマネージメント体制のスタートラインに立てません。

■あなたが考えている価値判断基準を伝え、理解させること

そして、チームリーダーのあなたが考えている価値判断基準を伝え、理解させることです。仕組みをつくれば、チームリーダーのパワーで最初は動かすことができるでしょう。しかし、やらされ感が強くなり、長続きはしません。大切なことは、何故これをやるのか? 何故この見方が必要なのか? どうしてこうなるのか? この時はどうしたよいのか?……等の物の見方考え方を教えていかないと習慣化はできません。

やり始めるスタートは大事ですが、それ以上に大切なことは継続して定着させることです。

■チームとしての判断基準の軸をつくる

あなたのチームメンバーに、「チームの目標は何? それを達成させる為のチームの課題は何? その課題を解決する為にチームとして明日からやるべき具体策は何ですか」と問いかけたら、何割のメンバーが答えられるでしょうか?

行動を移す最初の段階で、やるべきことのピントがズレたら、取り返すのは大変です。

その為には、自分の考えているチームの方針、起こりそうな問題、解決すべき課題やテーマを日常の中でメンバーに問題提起していくことです。自分たちのチームは、この方向性を目指していく、ここが問題、この課題にとりかからないといけないと説明していくことです。チームとしての判断基準をチーム内でたえず確かめる場をつくり、判断基準の軸がぶれないように、共有化されていきます。

そして、人の動かし方を間違えないように、目標を達成するために何をすべきかを全メンバーで考え、決定していくことです。

どんな課題があるか、その優先順位はなにかを検討段階から参画させることは、当事者意識を持つことにつながります。

■メンバーに役割認識を植え付けろ

メンバーを迷わせないことです。
メンバーひとりひとりに仕事の役割そして、自分があなたに何を期待しているかを伝えることでチームメンバーは、自分の役割認識を持ち始めます。
それはメンバーと話し合うことで、チームリーダーの要求基準が明確になるからです。

そうなると、メンバーに頻繁に声をかけやすくなりますし、失敗やミスへのサポート、アドバイスする機会が増えます。日常の中で、メンバーの成長をフォローし、本人のレベルアップを確認できますので、これからの課題も共有化できます。
つまり、メンバーの働きに正しい頑張り方を与えることになるわけです。



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■ 小池浩二氏 (マイスター・コンサルタンツ(株)代表取締役)

実践に基づいた「中小企業の基礎打ち屋」として、中小企業成長戦略のシステムづくりを研究。これまで500社以上の中小企業経営に関わり、経営診断、経営顧問、研修等を実践。多くの経営者から「中小企業の特性と痛みをよく理解した内容」と熱烈な支持を得ている。


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         筆者 小池浩二氏が
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     http://www.m-a-n.biz/8-1-0.html  

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