毎年茶箱は本来ならば9月中旬までするのだが、全体的に風炉のお稽古が今年は弱いと思い早く切り上げた。
卯の花のお稽古の人は何とか覚えてくれた。だが、どうしても短くした分予定のお稽古、月とか色紙点までいけない人も出た。なかなか、茶箱のお点前すべてを短い夏に仕上げるのは無理があるが、夏の間休まず頑張って人の倍もお稽古した人は6種11通りの茶箱をすべて仕上げた人もいるのである。
私もここ2週間はお茶より小説のほうが忙しく。文章を削ったり、直したりとそちらに夢中であった。
何とか小説は昨日で終わった。時を同じくして茶箱も終わる。
いよいよ、奥伝の引継ぎの為のお稽古もしていかなければいけない。
何とか良いタイミングで両方終わった。
今年月が初めてな人、御所籠の色紙点の拝見付きをはじめてやった生徒さんも満足げであった。
茶箱の月と御所籠の色紙点は一番難しいものである。
茶箱をはじめて10年目ぐらいでやっと解ってくるものである。
茶箱の本が出ているので、それに詳しく載っているからと油断するととんでもないことになる。
卯の花から頑張って、こつこつ茶箱をやって、本を買って安心してお稽古を休んだのでは折角先生が組み立ててある茶箱のコツを会得する前に忘れてしまうことになる。
活字は考えない。本は記録してあるもので、覚え方までは教えてくれない。
本から覚えることは出来ないのである。本は密参箱である。覚えたことを忘れたときこっそり覗くものである。
よくお稽古の前に活字を読んでくる人がいるが、いくら上手にお点前をしても活字の記憶で手が動いているので本当に自分のものにしたとはいえない。こういうと、活字を否定しているようだが違う。付け焼刃で活字の力を借りては本当の実力は付かないということを言いたいのだ。
今回も。月と色紙点のブログの記事を書こうか迷ったが、やめた。
今の私にも、月と色紙点の順序を間違いなくブログに載せる自信はない。
それに、これは伝物でも一番大切なもの簡単には写真にも撮れない。
でも、生徒さんは頑張って、月にも色紙点にも挑戦してくれた。嬉しいかぎりである。





