本仕舞いとは一年中やっている形で水差しの前に棗、茶入れと茶碗を置き合せるもので、運びの小間でする仕舞い方である。
中仕舞とは、自分の体の真ん中を茶碗と棗で分ける置き方である。広間のときに棚でする仕舞い方である。
重茶碗ももう一つの茶碗が戻ってくるので、本仕舞いしか出来ない。
旅箪笥で入子点をした。本来は入子点は棚に茶碗も棗も飾るので本仕舞いであるが、芝点でしたため中仕舞いしか出来なかった。これは例外中の例外である。
もともと、中仕舞いというのは江戸時代中ごろ非常に茶道が流行ったときに簡略化した手として考えられたようである。私は花月のときは本仕舞いにしている。中仕舞いの手は普段しない手で不自然なのだ。
だが生徒さんには教えておかねばならない。
大寄せは中仕舞が多いいから出来ないと困る。
逆勝手は本仕舞いしかない。