小習い十六カ条の中に茶壷荘があります。
茶壷荘をするには、その準備として壷の結びの真行草が出来ないと画竜点晴を欠きます。
すべて壷を拝見し終わったら、亭主は水屋でサッと紐を結び床に飾って終らなければいけません。
それで今月最後に茶壷荘をいたしました。
皆さん壷の結びを覚えた頃ではないかと?
今回は床の間の真ん中に置きました。
別に名物でも由緒もありませんが、お稽古がしやすいためです。
壷は内口切でした封がしてあり、そこに口覆いがしてあります。
口覆いを口緒で結び、網に入れて床に飾ります。
こうしてあるときは壷の拝見を請うのが決まりです。
正客がいつものお招きに対する挨拶などした後で、壷の拝見を亭主にお願いいたします。
亭主は自分の座から立ちあがり、壷を取りにいきます。
壷を拝見するのも勝手に床の間から下して拝見できません。
こと壷には今年の新茶が詰まっているという設定ですから。
亭主は壷を持つと自分の座まで帰ります。
まず網を解きます。
壷を少し移動したら手前に網を引きます。
網は中側に両方の手を入れて二つに折ると、壷の右に置きます。
口緒も解いて四つ折にして捻り、網の上に置きます。
口覆いを取り、自分のつけた封印を確認します。
正客から口覆いの拝見も掛かれば、口覆いをつけて壷の正面を向こうにして置きます。
口緒と網は左手で畳みの角に、向きをかえ置きます。
正客はまず封印を見て、壷全体を見ます。
指を立ててなるたけ、手の温度が壷に伝わらないように、次客に向けて廻しながら全体を見ます。
全員が拝見を終ると、亭主が壷を取りに出て、自分の座に帰り網に入れて水屋に引きます。
それから皆さんを待たせないで結べればいいのですが、今のところは私が教えながら結ぶ人が多いのです。
中々この真行草の結びは難しいものがあります。
こう結んだのは、水屋で封印を切り、今日使うお茶を出した後の封印の意味があります。
口切の茶事では必ずする行事です。
ただ今はどこでも石臼は無く、石臼を引ける人も居ません。石臼でお茶を美味しくひくのは難しいんです。
でも日本の伝統ですから、茶壷荘だけでも炉開きに相応しいもてなしと思います。
壷は冷蔵庫のない時代は貴重なものでした。
昔は京都では夏の間茶壷にお茶を入れて、北山の風通しの良い涼しいところで夏を越して茶を熟成させたのです。だから京都からの茶壷行列は独特のものがあったようです。
それで茶の葉の味と成分を変えない、古いルソンの壷を利休さんは好んだのです。
新しい焼き物の壷は釉薬が茶を変えるとして、それらは昔から飾りつぼとして床の間に飾ったのです。
最初から床の間に結んだ壷が飾ってある場合は、壷の拝見は掛けられません。












