新しい教室のベランダの植木を専門家に頼んで予算を出してもらう。
びっくりした、50万以上掛かるという。
すぐに、キャンセルした。
そこで、この一年以上仮教室の路地に置かれている観音竹に気が付いた。
観音竹は家内のお父さんが好きで沢山育てていた。
我が家にも30年ものの観音竹が三鉢ある。
一年中青々としていて、それで葉もそんなに落ちない。
路地に出て、数えてみる十鉢もあった。
半分はうちのものだが、あとの半分は隣のビルから邪魔にされて路地に見捨てられているものなのである。
今日は、上手い具合に隣のビルの社長さんに会ったので、観音竹をどうするつもりか聞いてみた。
だいだい、ここ一年私が暑い夏も水を上げてきたので、よく知っている社長さんはお持ちくださいという。
向こうはゴミ扱いなのだ。
可哀想な観音竹である。
私が新しい教室に行けば、誰も水を上げる人もいなくなると思うと、これは是非新しい教室のベランダに運んであげなくてはと思った。
ベランダに十鉢も横に並んだ観音竹はガラスのベランダのよい目隠しになるし、真南になるので日も当たり植木たちも喜ぶと思うと私まで嬉しくなった。
植木のお陰で教室も少しだが夏は楽になるだろう。
植木一つでも毎日のように水を上げていると愛情が沸くものである。
兎に角、これでベランダの問題はお金をかけずに解決した。
だが、この大きな鉢をどうやって運ぶかはこれからの問題である。