どうも入子点は上手くいかない。
今日はお母さんに連れられた赤ちゃんが来た。
いつも預かってくれるお母さんの都合がつかないらしい。
来たとたん泣き出す。
これはもう無理とお母さんは負ぶい紐で負ぶってお点前を始めた。
何ともホントの入子点になる。
前回も写真が上手くいかず今度は私も真剣である。
水差しは塗り蓋に変えた。
杉棚の入子点に再度挑戦である。
赤ちゃんは大人しくしてくれるだろうか、ちょっと不安なスタートであった。
入子点は曲げの建水に茶碗を入れて入ってくるのである。
足の不自由な方や小さい子供には、道具を何度も運ばないので楽なお点前である。
今日のように赤ちゃんを負ぶいながらも何とかできる。
茶道口で建水に入った茶碗を置いて総礼である。
建水は左手の上に載せ右手で押さえて持つ。
棗を右に移動して、建水の茶碗を入子にもつと左手一手で置き合せる。
蓋置きを持って居まいに回り、外隅ねらいに向きをかえる。
そこで、柄杓を取り蓋置きに引く。
建水は曲げなので綴じ目を風炉先に向けるように廻しながら上げる。
後は普通のお薄と変わらない。
お茶を茶碗に入れたら、中棚を右手で突き、蓋を取り易いようにする。
茶筅通しをしたら、お茶碗を茶巾で拭いてしまう。
茶碗を拭いた茶巾は広げて対角上にもち半分半分に畳んで建水の上でよく絞る。
茶筅も入れ、茶杓もって建水を最初とは反対に綴じ目を手前に戻しながら下げる。
釜の蓋を閉めて、水差しの蓋も閉めたら中棚を戻しておく。
柄杓を飾り、蓋置きを持って棚正面に回り、柄杓の足元に蓋置きをおく。
茶碗は右手に持ち替え天板中央に置く。
赤ちゃんもお母さんの背中に居て教室になれたようであった。
二度目はお母さんはゆっくりお濃茶のお点前が出来た。
赤ちゃんはブロックのおもちゃに夢中で助かった。