昼間、駅前大通や広小路辺りを歩いていると、アスファルトの上に白い点がポツポツあるのを見かけます。はじめのころは「なんでだろう?」と思っていましたが、夕方になると、駅前や大通りの街路樹に大量のムクドリが集まり、鳴き声やフン被害に悩まされているという声をよく耳にし、「あ~アレか!」となりました。


 なぜムクドリは本来の自然環境ではなく、都市部で夜を過ごすようになったのでしょうか。大きな理由の一つは、都市部のほうが安全で暮らしやすくなったことです。タカやフクロウなどの天敵が少なく、街灯や人の往来があることで捕食されにくい環境が生まれています。加えて、電線や街路樹は集団で止まりやすく、ムクドリにとっては理想的な「ねぐら」となっています。

 農地では農薬使用などにより昆虫が減少する一方、都市部では公園や緑地、ごみ周辺などで餌が安定して得られるという逆転現象も都市部に定着するようになった理由のひとつだそうです。

 

 豊橋市ではムクドリの群れを発見すると、市から鷹匠等に依頼して追い払っています。追い払った群れがどこに行くかを市職員が自転車等で追いかけて確認しているそうです。他の自治体はどう対処しているのでしょうか?

■自治体が実施しているムクドリ対策の現状

 各地の自治体では、さまざまな対策が講じられています。代表的なものとしては、音や光を使った追い払い、街路樹の剪定や樹形調整、止まりにくくする器具の設置などがあります。

 これらの対策は、短期的には一定の効果が見られるものの、学習能力が高いムクドリが慣れてしまうと効果が薄れてしまうそうです。そのため、単発の対策ではなく、複数の手法を組み合わせ、時期や場所を見極めながら継続的に行うことが重要とされています。

 

■市民生活への配慮と「追い払うだけではない」視点

 ムクドリの鳴き声やフンは、通行の妨げや衛生面の不安につながり、市民生活に影響を及ぼします。しかし、ムクドリもまた人間のつくり出した都市環境の中で生きる野生動物です。鳥類は法律により保護されており、無許可での捕獲や駆除はできません。だからこそ、排除するのでなく棲み分けという考え方が重要になります。

 被害が集中する場所では対策を強化しつつ、影響の少ない場所へ自然に分散してもらう環境づくりが現実的な対応策と言えるでしょう。

 

■共存を前提とした、これからのムクドリ対策へ

 ムクドリ問題は、単なる迷惑行為として片付けられるものではなく、都市の構造や人の暮らし方が生んだ課題でもあります。自治体の計画的な対策、市民への丁寧な情報共有、野生鳥獣保護への理解、これらを重ね合わせることで、はじめて持続可能な解決に近づくのではないでしょうか?私たちの暮らしのすぐそばにある自然と、どう向き合うのか。それは早くみんなが気付くべきもので大きな課題であると思います。

 

■おわりに

 ムクドリの問題は、単なる鳥害対策ではなく、都市環境の変化と市民生活、そして野生鳥獣保護が交差する複合的な課題だと感じます。だからこそ、即効性だけを考えた場当たり的な対応ではなく、科学的見解と現場の実情を踏まえた中長期的な視点が、行政には求められます。

 議会としては、市民から寄せられる切実な声を受け止めつつ、「追い払えば解決」という単純な発想に陥らず、法令遵守や生態系への配慮を前提とした政策判断を後押ししていく必要があると思います。
 ムクドリは、人間がつくり上げた都市の中で生き方を変えた野生動物です。
この問題への向き合い方は、私たちのまちが「自然とどう共存していくのか」を映す鏡とも言えます。

議会と行政、市民がそれぞれの立場で知恵を出し合い、対立ではなく理解と工夫によって解決を目指す、その積み重ねこそが、住みやすく持続可能なまちづくりにつながっていくんでしょうね。

 

私、石河かんじは豊橋市に住む皆さん、そして将来豊橋市に生きる若者が笑顔で過ごせる街になることを常に意識して活動しています。

 

2025年の活動テーマは「共存」人はそれぞれ考え方も生活スタイルも異なりますが、すべての市民が安心して生活できる環境づくりを目指します。

 

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